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「滋賀県金融経済懇談会における水野審議委員講演内容より」

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 本日の滋賀県金融経済懇談会における水野審議委員講演内容(http://www.boj.or.jp/press/05/ko0603c_f.htm) はたいへん興味深い内容ともなっており、内容をしっかり吟味する必要がありそうだが、今回は「金融調節面の措置」について見てみたい。

 「今後、当座預金残高を引き下げ始める場合、(1)資金供給オペの頻度の減少、規模の縮小、期間の短縮、(2)将来の政策金利引上げ時期に関する憶測に伴う金利先高観、(3)RTGS(Real-Time Gross Settlement、即時グロス決済)導入後初めて金利先高観がある局面であるためターム物での資金調達に動く金融機関が増える可能性、という3つのルートに加え、テクニカルな要因から、ターム物金利に上昇圧力がかかりやすい状態になります。中短期セクターの債券相場のボラティリティーは量的緩和政策の解除後も暫く高止まりすることが予想されます。」

  量的緩和という金利の大きな重石が徐々に取り除かれる際には、5年という長きにわたる期間ねあったことから、短期市場も当然のごとくリハビリも必要になる。この際にターム物金利に一時的なり上昇圧力が加わることも想定される。量的緩和政策の解除後に中短期セクターの債券相場のボラティリティーが高止まりするとの指摘は、本日の中期債などの動きをを見ても明らかである。

 「ポスト量的緩和政策の金融政策運営を考える上で重要なポイントは、(1)債券相場の調整を秩序だったものにとどめる、(2)透明性と機動性のバランスがとれた金融政策運営を行う、という2点です。「景気は着実に回復を続けていくとみられる。」という金融経済月報の基本的見解が適切ならば、将来の金融政策の自由度を縛らずに、金利先高観を抑制することは、簡単ではありません。」

  景気の回復が予想通りとなれば、自然体で金利先高感がある程度形成されることは避けられないとの見通しであるが、そうとなれば債券相場の調整を秩序だったものにとどめることもなかなか困難ともなりうる。今後は強めに出された経済指標に対しての感応度が強まるとともに、日銀関係者の発言内容への感応度もより一層高まってくるとみみられる。

 「量的緩和政策の枠組み変更は、「金融政策の正常化」の通過点に過ぎません。正常化のプロセスで最も重要な点は、日本銀行として「2007年度にかけての景気回復の持続性に自信が持てるかどうか?」だと思います。量的緩和政策の枠組みを変更した後は、コミットメントのないゼロ金利となります。「量的緩和政策の解除は4月以降」と判断してきた市場参加者が少なくなかったことを考えると、強めの経済指標や株価上昇に対して債券市場は過敏に反応する可能性があります。今後の金融政策運営は全くオープンですが、ターム物金利に上昇圧力がかかり、早期利上げを催促する展開も想定されます。」

  量的緩和解除はまだ正常化に向けての通過点に過ぎないが、それでも大きな関門であったことも確かである。量的緩和政策の解除は4月以降と判断してきた市場参加者が少なくなかったのは確かではあるが、4月28日までとすればかなり多くの市場参加者が解除ありと予想していた。それが1月ちょっと早まったに過ぎないとの見方はやや楽観的すぎるのであろうか。ただそれだけ日銀が解除に向けて前向きであったということでもあり、それはつまりゼロ金利解除についても、市場のコンセンサスに近い今年秋口よりも前倒しされる可能性も意識されるということであろうか。
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by nihonkokusai | 2006-03-13 13:59 | 日銀 | Comments(0)
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