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「量的緩和解除後の状況」

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 日銀は3月9日の金融政策決定会合において、2001年3月から5年あまりにわたって続けた量的緩和政策の解除を決定した。

 債券市場ではこれまでの福井日銀総裁の発言内容から、3月9日もしくは遅くとも4月11日に解除されるとの見通しが強まっていた。このため、9日の解除決定発表後も大きな波乱もなく、落ち着いた値動きとなった。

 市場関係者にとり予想外であったのが、政策委員が考える物価導入の目安としての、前年比0~2%程度のプラスという目安にあった。これについて福井総裁は「新たな枠組みは金融政策が強いしばり受けること排除したもの」、「新たな政策の枠組み、インフレ目標と違いルールベースで運営するわけではない」とコメントしているように、インフレ参照値などとは概念的に大きく異なる点も強調している。

 しかし、日銀に対してインフレ目標導入を求めていた中川自民党政調会長は「日銀決定、市場の信頼性・透明性確保の観点からたたき台として評価」とコメント、早期解除に慎重姿勢を見せていた安倍官房長官も「専門家が集まって十分検討した上での判断、尊重したい」、「0~2%の具体的な判断基準の提示、透明性を評価」と今回の解除決定に対して好意的な発言をしていた。日銀の独立性を尊重しての発言とみられなくもないが、物価導入の目安を取り入れたことを大きく好感したのではないかみられる。

 市場では4月解除との認識が昨年来強まっていたが、何故、日銀は量的緩和解除を急いだのであろうか。3月3日に発表された1月全国CPI コアが前年比+0.5%と1998年3月以来の高い伸びとなったことなどを受けてと見られるが、9月の自民党総裁選なども意識されたのではないかとの観測もあった。

 福井総裁は、会見において、3月中の当預残は30兆円前後で推移する可能性が高いとし、流動性削減過程のあと、所要準備額を上回る流動性存在する限り、基本的にゼロ金利が続く、ゼロ金利のあとはきわめて低い金利、その後は経済物価情勢に応じた水準に調整としている。当預残については、3か月もたてば概ねよいところまで吸収できるが幅持って対処とコメントしており、これも市場予想に近いものとなっている。

 ただ福井総裁は、昨日の会見にて、ゼロ金利と極めて低い金利と使い分けているが、極めて低い金利というのも、コール翌日物金利で0.1% 程度までとみられる。当預の減額については最低で3か月、実質半年近くかけて6兆円の所要額ではなく10兆円をまず目標に引き下げて、その後状況を見て所要の6兆円程度まで減額するともみられる。
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by nihonkokusai | 2006-03-10 12:45 | 日銀 | Comments(0)
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