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「形だけの市場化」

 29日に中間報告が発表される今年度の規制改革の重点項目の内容の柱となる市場化テスト法の骨子案において、対象事業や落札者を決定する権限が第三機関ではなく各省庁が受け持つこととなったそうである。その理由が「行政責任を取れるか」だそうである。

 市場化テストは米国インディアナポリス市で市場化(Marketization)による改革などを取り入れようとしているものと思われる。インディアナポリス市の例では対象事業や落札者を決定する権限は市長とそのスタッフが持っていた。ゴールドスミス前市長が率先して市場化を行っていたからこそ抵抗勢力を廃して効果的な市場化を取り入れることが可能となった。

 市場化はインディアナポリス市でさえ小さな事業からはじめて成功例を重ねることにより、さらに大きな事業に取り入れた。しかし、日本ではいきなり国が始めようとしていることに無理もあるような気もする。

 第三機関では行政責任を取れないかもしれない。しかし、インディアナポリス市の市場化でも抵抗勢力となったのは「職が奪われると危惧する市の職員やこれまでの管理運営が否定されかねない州政府や市の担当者」であった。つまり今回の日本の市場化テストでいえば各省庁そのものが反対・抵抗勢力となりうる。それでは市場化が形骸化されると指摘されても当然でなろう。

 郵政民営化というこれも大いなる市場化テストも反対勢力により本来の民営化の意味合いがだいぶ薄れつつあるようにも思うが、市場化テストそのものも同様のようである。第三機関が行政責任を取れないと言うのならば、対象事業や落札者を決定する権限を第三機関に与えた上で、市場化を推進する内閣府そのものが行政責任を取るようにするなりすべきものではないかと思う。そもそも行政責任というが、今回のアスベルトの件でもしっかりと「行政責任」を取ってくれるのであろうか。

と、いろいろ叫んでみても現在の政治のシステムでは、トップ(首相)がいくらがんばっても市場化を含めてかなり無理がありそう。現在の政治のシステムそのものが変らないと本来の意味での市場化もむずかしそうである。
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by nihonkokusai | 2005-07-25 10:02 | 国債 | Comments(0)
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