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「量的緩和政策3月解除説」

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 日銀の福井総裁は23日の参議院財政金融委員会における日銀半期報告質疑において、「解除の3条件が満たされたと判断すれば、ただちに解除したい。安定的なプラスの状況はもう目前だ」と発言し、早ければ3月3日に発表される1月の全国消費者物価指数(コアの予想は前年比 +0.4%程度)を確認した上で、3 月8日から9日の金融政策決定会合において2001年3月以来続いてきた量的緩和政策が解除されるとの観測が広まった。

 すでに日銀が量的緩和政策の解除の大きな条件としている全国消費者物価指数に関して、コア部分は10月が前年同月比ゼロ、11月同+ 0.1%、12月も+0.1%とプラスとなっており、1月もプラスとなるのはほぼ確実視され、しかもそのプラス幅は拡大することが予想されている。

 「安定的にゼロ以上」というのは、数か月連続で前年比プラスとなるということが想定されており、数か月とは2~3か月程度を示すとみられ、1月の全国CPIでプラスが確認されればその条件は満たす。福井総裁がもし自ら量的緩和解除のための議案提案を行った場合には賛成多数、もしくは全員一致で可決される可能性が高い。このためタイミングはまさに福井総裁の決断にかかっているともみられる。

 3月といえば決算月でもある。日銀は決算時期といったものは金融政策変更の障害とは考えてはいないとしているようだが、それでも特に金融機関の決算にむけて無理に波風も立てる必要もない。ここはもうすこし我慢して、4月になってから解除したほうが無難とも考える。しかも4月28日には展望レポートの発表もあるため、3条件達成といったものを数値等でも示しやすいともみられ、私はまだ4月28日説をとりたい。

 問題はその後のスケジュールにあるのかもしれない。微妙な影響を与えそうなのが自民党の総裁選などであろうかとみられる。米国FRBもバーナンキ体制となりインフレ目標値の導入の可能性も今後は強まることも、気になるところ。

 そういったタイムスケジュールをも考えると、量的緩和解除後の当預残の引き下げ過程といったものがひとつのポイントともなりうる。いったいどの程度まで、どのぐらいの期間をかけて引き下げていくのか。特にこの場合には期間がポイントともなりそうに思われる。

 市場の期待形成を日銀の金融政策の連続性等に資する方向へ誘導していくうえで、当預残の最終的な落ち着きどころを事前に示すことは本来は必要とも思われるが、たとえば期間を具体的に言及してしまうと、それで次のステップとなる利上げ時期が憶測されてしまうため、むずかしいところでもある。また市場機能を回復させるためにも無理にレールを敷く必要はないとの意見もある。日銀はこのため期間についての具体的な言及は控える可能性が高い。

 しかし、これについて福井総裁は昨日「常識的に数か月でかなりノーマルな水準になっていく」ともコメントしている。またもや「数か月」である。これはやはり2、3か月と読むべきか。

 たとえば、現在の手形の買いオペなどの期日を考えると、それを縮小させる方向で早ければ3か月程度である程度の引き下げは可能になるとみられている。

 このある程度というのは、日銀の中曽金融市場局長が言及していたように、準備預金制度上の郵貯分を含めての所要額の6兆円がひとつのターゲットとみられる。しかし現実には所要ぴったりということではなく、多少のバッファーも必要ともみられ、状況に応じて、最終的な落とし所として7兆円から 10兆円あたりとなったとしてもおかしくはない。

 そのためには3か月というのはぎりぎりのタイミングともみられ、もう少し余裕を持って3か月から6か月程度かけてというのが大方の見方のようにも思われる。もし6か月となれば3月解除なら9月、4月解除ならば10月と、まさに自民党総裁選のタイミングの前後とも重なる。

 福井総裁は「緩和解除後は極めて低い金利経て、段階的に中立的水準に修正」としているが、極めて低い金利の時期とは所要額まで減額する期間ともみられ、それが終了後は、ファンダメンタルの状況見ながら中立的水準に修正、つまりは利上げが実施されるものと予想される。10月ごろの利上げの可能性をこれまでレポートなどで指摘していたが、やはりその可能性はありそうである。

 私自身の個人的な考えとして、3月に解除と急ぐ必要はなく、4月に入ってからの解除、できれば展望レポートとあわせての28日解除が望ましいと思う。しかし、今回の総裁発言などから、4月10日から11日の決定会合で解除される可能性もありうるか。どちらにしても4月までには解除されることはほぼ間違いはなさそうである。
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by nihonkokusai | 2006-02-24 14:08 | 日銀 | Comments(0)
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