牛さん熊さんブログ

bullbear.exblog.jp ブログトップ

国債の入札結果の見方

ここであらためて国債の入札結果をどうみたら良いのかを確認しておきたい。国債入札日の当日10時30分に利率や回号、発行日、償還日、利払い日などの条件が財務省から発表される。これは財務省のホームページからも確認できる。

国債入札の参加者は、債券相場の状況や投資家のニーズや他社の動向を見極めて入札の価格や金額を決定する。10年債は1銭刻みで入札されるが、1銭違いで落としたい金額が落とせない事態もあり得る。2年以上の利付国債入札の締め切り時間は、当日12時ちょうど。国債の入札には日銀ネットというオンライン端末が使われているが、この時間を過ぎるとシステム上、入札できない。

国債を発行するのは財務省だが、その事務手続きや決済などは日銀が行っている。日銀ネットとは「日本銀行金融ネットワークシステム」のことであり、日銀と市中金融機関との間をオンライン化し、各種事務手続の効率化、ペーパーレス化を図ることを目的として開発されたものである。当預系と国債系の 2 つのシステムから成り立っているが、このうち、国債系においては、国債の入札発行の各手続・振替決済が行われている。

利付国債の入札の結果発表は12時45分。入札結果は発表と同時刻に財務省のホームページに掲載される。コンベンショナル方式での国債入札では、入札参加者に購入希望価格と金額を提示させ、価格の高いところから発行予定額に見合う金額分になるまで順次割り当ててゆく。そして最低落札価格では入札された金額分に応じて比例配分される。

入札結果の発表の際には、応札額、落札額、平均落札価格、最低落札価格、そして最低落札価格の案分比率などが発表される。案分比率とは、最低落札価格で落札できた割合である。

入札結果の良し悪しは、まず最低落札価格が事前予想に比べて高いか低いかがひとつの目安となる。ただし、事前の市場予想は、入札に参加した業者などが、投資家の動向や入札に参加する同業他社の動向を掴んでコンセンサスが形作られてくるものであるため、掴みづらい。

最低落札価格と平均落札価格の価格差を「テール」と呼ぶ。テールが短ければ短いほど、人気が高いといえる。テールが伸びることを業界では「流れる」とも表現される。

応札額を落札額で割った応札倍率(基本は少数第三位以下切り捨て)は、その入札の人気度を示すバロメーターのひとつと言える。応札倍率が低いほど入札は低調と見られる。ただし、テールも応札倍率もあくまで人気を測るバロメーターのひとつであり、絶対的なものではない。


[PR]
by nihonkokusai | 2017-05-01 09:54 | 国債 | Comments(2)
Commented by 国債人 at 2017-05-01 19:17 x
初めまして。
ブログ、読ませて頂いております。

国債は難しく疑問がたくさんなので、少し質問させて下さい。


1.テールが短いと人気があるというのは、『参加者が絶対に取りたい価格』に応札が集中し、その集中する範囲内で落札が完結するからでしょうか

2.落札価格や応札倍率、またはテールなどによって、落札したものが誰なのか(投資家?業者?)を概ねでも把握する事は可能でしょうか。
また可能な場合、どれがどの値になるもそうなるのでしょうか
Commented by nihonkokusai at 2017-05-02 09:58
テールについては概ねご指摘の通りかと。国債入札時のいくらでどこがどれだけ落としたのかは、事務を担当する日銀の関係者と国債を管理する財務省の担当者しかわかりません。QUICKやロイターなどはヒアリングで落札状況を把握しますが、これも全体はカバーできず、あくまで推定値となります。ただし、大口落札者は当然ながら自分の入れた札の落札状況は把握しており、投資家の動きもある程度読めるとならば、他の大口落札者の動向も推測することは多少なりとも可能かもしれません。
line

「債券ディーリングルーム」ブログ版


by nihonkokusai
line
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite
カレンダー