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「1月20日日銀総裁会見」

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 1月20日の日銀金融政策決定会合終了後における福井総裁の会見要旨が日銀のホームページにアップされたので、その内容を見てみたい。

 「枠組み変更後のプロセスは、極めて低い短期金利の水準を経て、次第に経済・物価情勢に見合った金利水準に調整していくという順序を辿るということである」

 量的緩和解除後のプロセスについてのコメントであるが、これまでの内容とほぼ同じものとなっている。私の個人的な見方ではあるが、4月末の決定会合での量的緩和解除の可能性が高いと思われ、景気の大幅な落ち込みはなく物価が上昇基調となることが確認できることを前提に今年秋あたりの利上げの可能性が十分あるとみられる。

 「物価指数がまだ少しマイナスである、あるいは少しプラスになったばかりであると、非常に視野を狭くして見るのではなく、もう少し経済全体の動き、人々の先行きの物価観、それらの中から出てくる色々な方向への変化をすべて把握した上で、正しい情勢判断をしなければならない。局面はそのように変わってきていると理解している。」

 量的緩和は時期尚早との見方に対してのコメントである。単純に物価だけの動きではなくもう少し視野を広げて、日本経済を取り巻く流れといったものを認識すべきとの意見であるかと思う。日本経済の先行きに楽観的な私としては同意する部分が多い。

 「この先、金融政策にとってもっとも重要なことは、情勢判断に即応できる、つまり機動性の高い金融政策であり、何か特定のことに縛りを受けている──ストレート・ジャケット(拘束服)を着たような──金融政策は必ず害が出るということである。従って、金融政策運営の透明性とフレキシビリティーの両立というポイントは欠かせないと思う。」

 これは量的緩和解除後に何らかの道しるべが必要と述べていたことに対しての追加コメントとみられる。「何か特定のことに縛りを受けている」とか「ストレート・ジャケット(拘束服)を着たような」という言葉から、インフレターゲットやインフレ参照値といったものは採用することは想定していないことがうかがい知れる。。

 「物価に関して特定の参照値という形で何かを示すことが、今後の日本経済情勢とか日本経済を巡って人々が抱いている期待との関係で本当に良い手法なのかどうか、よく検討しなくてはならない。議論としては極めて単純にターゲットだとか参照値だとか出ているが、過去のパターンをそのまま引用したような議論が多く、私どもとしては多少閉口している。実は、透明性の議論の幅は非常に広い。皆さんも心にゆとりを持って、どんなものが出てくるのかというぐらいで楽しみに待っていて頂きたい。」

 上記の続きであるが、「私どもとしては多少閉口している」という部分は学者というよりも政治家に向けられたものなのであろうか。それにしても、どんなものが出てくるのか楽しみではあるが、それほどマーケットに対しては、インパクトのあるものでもないものと思われる。

 「むしろイールド・カーブはよりフラット化する方向になっている。イールド・カーブのフラット化について、市場が先行きのリセッションを明確に予測していると読み取る人は非常に少ない。」

 「今のイールド・カーブの形成のされ方は世界的にまだ十分解明されていないところがある。しかし、実際、実体経済そのものが様々なリスクを吸収しながら安定的に前進しており、先行きの見通しについて非常に多くの人が確信を持っている状況で、今のイールド・カーブの形成のされ方について、どこかに大きな落とし穴があるというよりは、何がしかコンシステント(整合的)なところがあるのではないかという推測を交えながら注意深くみているという状況である。」

 長期金利の動向についてである。世界的にフラットニングの傾向にあり、日本も同様となっているが、それは先行きのリセッションを予測してのものではないとしている。別途要因が当然あるはずであるが、世界的に十分解明されていないともコメント。これはグリーンスパンFRB議長の「謎」発言と相通ずるところか。何がしかコンシステントなところは市場内でも論議されているところではあるが、まだ明確な答えも見つかっていない。
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by nihonkokusai | 2006-01-24 12:39 | 日銀 | Comments(0)
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