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「貯蓄から投資へ」


 貯蓄から投資へといった動きが本格化しつつある。2004年度に家計が手取り収入から貯蓄に回した割合が2.8%と、統計を取り始めた1955年度以降で最も低くなったことが、内閣府から発表された。これは2004年度ということで賃金やボーナスが伸び悩むなど景気低迷による収入減に加えて、高齢化が進んで貯蓄を取り崩して生活費に充てる世帯が増えたことが大きな要因と思われた。そのため、これが一概に貯蓄から投資への動きを示しているとは思えないものの、その後、景気が回復基調となっていても、団塊の世代の大量退職が2007年から始まることなどにより、この世代が貯蓄を消費に回すなり、「投資」に向けることが考えられ、家計貯蓄率はその後もさらに低下する可能性が指摘されている。

 なんといっても貯蓄率の低下とは反対に、投資商品の伸びがここにきてさらに大きくなっていることも確かであろう。

 2005年末には株式投信の純資産残高で公募の合計額が55兆円余りに上り、バブル経済時の1989年末を大きく上回った。さらに現在日本最大の投資信託である「グローバル・ソブリン・オープン(毎月決算型)」の純資産額は昨年11月24日に5兆円を突破している。

 また、より安全性の高い投資先としての人気化している個人向け国債に関しても、2005年度の発行額が7兆円を超え、これまでの発行額も17兆円を上回るなど、個人向け投資金融商品として幅広く認知されつつある。

 そして、株式投資のうち個人投資家の割合も急激に伸びている。2005年1月から10月までの個人投資家の売買高シェアは53.2%と全体の半分を超え、年間でも1984年以来21年ぶりの高水準となるのは確実とみられている。ただし、個人の株式投資については、株式手数料の自由化に伴う大幅な引き下げと、その後のインターネット取引の普及による影響が大きい。これによりデイトレーダーと呼ばれるような売買を頻繁に行う投機的な取引が主流を占めていると見られる。所謂投資としての株式投資はこの数字ほどの伸びは見せていないものの、個人の株式投資に対する嫌悪感といったものはここにきてかなり後退してきていることも事実であろう。

 ペイオフの全面解禁や郵政民営化といったものも、個人の金融資産の貯蓄から投資への動きを促進させているとみられる。「投資サービス法 (仮称)」の制定についても論議が始まっているようだが、「貯蓄から投資へ」の動きが顕著になりつつある現在、いろいろと分かれている法律を一本化させるなどのルール整備も早急に進める必要があるとも思われる。

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by nihonkokusai | 2006-01-17 13:38 | 投資 | Comments(0)
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