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FRBの利上げペースは状況次第?

 日経新聞電子版によると、FRBのフィッシャー副議長は6日に米テレビ番組のインタビューで、年内4回の利上げを示唆するFOMCメンバーの予測中央値について「大まかにいって妥当」だと述べ、年2回程度の利上げを見込む市場の予測について「少なすぎる」とし、「市場は今後の進展を過小評価している」と発言した。その一方で、状況の変化に対応して政策を調整することが望ましいとして、現時点で利上げ回数を予測することはできないとも述べた。

 また、昨年9月のFOMCで利上げを見送ったことに関してフィッシャー副議長は、長期的な金利軌道に比べれば利上げのタイミングはさほど重要ではないため、合理的な決定だったと振り返ったそうである(ブルームバーグ)。

 6日には12月15~16日に開催されたFOMC議事要旨が公表された。この際には全会一致で利上げが決定されたが、メンバーの一部からは、政策当局者によるインフレ予測に伴うリスクは引き続き大きいとの認識が示されていた。このメンバーにとって、このときの利上げの決定が「ぎりぎり」の判断だったようである。それまでの発言からみて、ブレイナード理事やタルーロ理事あたりからの発言の可能性がある。このように今後の利上げに対しても慎重な見方をしているメンバーがいることも確かである。

 イエレン議長やフィッシャー副議長は今後の利上げのペースに関してはある程度、タイミングは想定していると思われる。しかし、今回のフッシャー副議長の発言からは柔軟な姿勢で望むことを示しているように思われる。

 私を含めて年2回程度の利上げ予想に対しては「少なすぎる」としていることで、年8回開催されるFOMCのうちの議長会見のある4回において利上げの検討を意識しているのではなかろうか。ただし、市場が不安定となっていたような際には柔軟に対応することも想定される。このため年3回や、少ないと言いながらも年2回の利上げといったケースもあるのかもしれない。チャイナリスクだけでなく、原油安などによる物価の低迷なども、インフレ予測に伴うリスクを強めることで注意する必要がある。シカゴ連銀のエバンズ総裁は7日、2016年に2回の利上げが実施されるとの予測が自身の見通しであると示した。

 フィッシャー副議長の発言やFOMC議事要旨では、ほとんど触れていないところにも注意する必要がある。それは膨らみすぎたバランスシートの調整時期である。利上げに慎重なメンバーがいるぐらいであり、こちらに手を付けるのはさらに慎重になるのかもしれないが、ここを削減せずには完全に正常化したとは言えない。

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by nihonkokusai | 2016-01-08 09:28 | 中央銀行 | Comments(0)
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