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ヘッドラインリスクの変化

 ヘッドラインリスクとは、いわゆるフラッシュニュースで相場が大きく動くリスクである。そのフラッシュニュースとは何か。これは金融機関のディーリングルームにいるとわかることではあるが、いわゆるベンダーと呼ばれるニュースの配信会社から出される速報記事のことである。

 金融機関で株や債券、外為などを売買している人たちや、いわゆる個人のデイトレーダーなどは、それぞれ売買をしている金融商品の値動きを追うとともに、関連するニュースをディスプレーを通じてチェックしている。QUICKやロイター、ブルームバーグなどを中心として、随時、金融を中心としたニュースが配信され、特に重要とみられる速報は色を変えて、フラッシュニュースとして報じられており、それを見て相場が大きく動くことも多い。

 このフラッシュニュースには、米国の雇用統計の数値など、市場が注目している経済指標などに加え、日銀の金融政策決定会合の結果なども含まれる。経済指標など発表時間が決まっているものもあれば、特に時間が決まっていないものもある。日銀の金融政策決定会合は特に終了時間が決まっていないため、記事が出る時間によっては思惑的な動きが起きることもある。

 突然出てくる大きな記事もある。大きな事故や事件であったり、自然災害などのニュース速報も含まれる。市場には直接関係なさそうなものもあれば、普通ならば注目もされないものがフラッシュニュースとして出てくることもある。たとえばギリシャの総選挙の結果など、過去にははニュースになるかならないかのものであったものが、今年の総選挙は全世界から注目され、その結果はまさにフラッシュニュースとなって世界を駆け巡っていた。

 このヘッドラインリスクも時代とともに変化してきているようである。特にコロケーションと呼ばれるサービスを利用した高速取引の比率が東京証券取引所で全体の半分を占めるようになり、いわゆるコンピュータがヘッドラインの内容を瞬時に判断するようなシステムも出来ている。もちろん相場の注目材料は刻々変化することで、そのあたりをどう加味されているのかは興味深いが、少なくとも金融政策の決定内容や、雇用統計の数字については、事前の予想と結果の乖離を診断してトレードをするようなシステムがあってもおかしくはない。

 ただし、当然ながら日本のニュースは日本語の方が早い。さらにそのニュースの解釈は、海外投資家と国内投資家では受け取り方に違いがあることもある。特に日本の債券市場では、債券村と表現されることもあり、村の掟みたいなものも存在する。たとえばいまだに国債の取引が単利で行われているように。そんななか、ヘッドラインを分析して債券先物などを仕掛けることはなかなか難しいようである。そもそも債券先物はほとんど値動きもないことも要因であろう。債券はさておき、HFTのシェアが高まることで、株式市場などでは、このヘッドラインリスクにも変化が生じていることは確かではなかろうか。

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by nihonkokusai | 2015-10-15 09:41 | 債券市場 | Comments(0)
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