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FRBが決定するのは米国の金融政策

 7月8日に公表された6月16から17日に開催のFOMC議事要旨によると、原油安とドル高の一服で物価の下押し圧力が後退し、低インフレ状態から脱却する公算が大きいと指摘した。何人かのメンバーはすでに利上げ可能な状況、もしくは、近く環境が整うと主張したが、成長力と雇用が強まり、インフレ率が上昇へ動き出したデータを待つ必要があるとの慎重論が議論の主流を占めたようである。

 国外情勢について、複数のメンバーは当面の不確実性として「ギリシャ支援協議が合意に達するか否か、中国と他の新興国の成長率低下に言及していた。参加者からは、(ギリシャと債権団が)見解の相違を解消できない場合、ユーロ圏の金融市場が混乱したり、その影響が米国に飛び火したりする恐れがあるとの強い懸念も示されていた。

 それではもしギリシャがデフォルトし、ユーロ圏を離脱するような事態となった場合、FRBの年内利上げは見送られるであろうか。また、中国株の下落もあったが、中国経済の減速がFRBの利上げに影響を与えるであろうか。

 ギリシャに関しては、仮にグレグジットとなったとしても、その金融経済への影響はギリシャ国内にほぼ止まると予想される。すでにギリシャは計画的にデフォルトを経験しており、民間金融機関に与える影響は軽微なものとなろう。むしろ、問題は地政学上の問題、つまりは政治の問題となる。もしこれでユーロのシステムが大きく揺らぐとかになれば、欧州経済に影響が出て、それが米国経済に何かしらの影響を与えるかもしれないが、その可能性も小さいと思われる。

 中国については株価の調整はやむを得ない面もあり、実態経済の減速も避けられないのではなかろうか。それでも世界経済を中国が支えているような過去の図式とは、だいぶ変化も生じており、こちらも米国経済に直接どれだけ悪影響を与えるかといえば、限定的なものに止まるのではなかろうか。

 ただし、ギリシャや中国情勢が原油価格の下落要因となれば、物価上昇を抑制することも予想される。日銀は70ドルあたりまでの戻りを期待しているようだが、そこまで戻らず再び下落することも可能性としてはないとは言えない。

 いずれにしてもFRBが決定するのは米国の金融政策であり、自国の経済に直接マイナスの影響が及ばないものであれば、それが利上げの妨げになることはない。イエレン議長は早ければ9月にも利上げを行うことを示しているが、あくまで年内というスタンスでもある。バーナンキ議長がテーパリングをやはり市場が予想した9月ではなく12月に決定したように、イエレン議長も12月まで様子をみて決定するのではないかと個人的には予想している。

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by nihonkokusai | 2015-07-13 13:34 | 中央銀行 | Comments(1)
Commented by 七誌権兵衛 at 2015-07-13 14:46 x
アメリカの投資銀行は、ギリシャCDSの売り手ではない、という確かな情報をお持ちですか?
徹夜のEU首脳会議、現地時間の早朝を迎えても妥協が成立しない点を踏まえると、誰がギリシャCDS売り手なのか、非常に気がかりになった次第です。
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