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新たな超長期国債先物が7月6日にスタート

 大阪取引所に上場されている超長期国債先物は7月6日から生まれ変わる。新超長期国債先物というか超長期国債先物(改)が6日にスタートする。どのような点が変わるのかを再確認してみたい。

 2つの大きな変更があり、そのひとつが売買単位をこれまでの5銭から1銭にすることである。超長期(20年)ではなく長期(10年)の国債先物の使い勝手の良さのひとつが1銭単位の売買であることも確かであり、これで非常に流動性の高い長期国債先物と同じ土俵に上がる。

 もうひとつ大きな変更が、標準物の利率を6%から3%に引き下げたことである。1985年に上場した長期国債先物の標準物の利率はいまでも6%である。何度かその見直しも図られたが、その使い勝手の良さは維持されており、価格の連動性なども意識されて変更はされなかった。しかし、1985年当時と現在では国債の利回り水準は大きく異なる。超長期国債先物については価格の連動性はあまり意識しないで済むこともあり、現状の利回りに近づく3%への引き下げは歓迎されよう。債券先物で長期と超長期の標準物の利率が異なるものは海外では存在し、特に問題はない。

 そして、受渡適格銘柄の年限が現行の18年以上から19年3か月以上に変更されることで、チーペストがより20年に近づき、20年国債のヘッジがより容易となる。

 また値幅制限がこれまでのプラスマイナス4円(拡大後6円)からプラスマイナス6円(拡大後9円)となる。

 この改定に絡んで、旧タイプとなる9月限月は、証拠金算出のパラメータの取扱いなどのテクニカルな問題があるため、7月10日の大引けで取引停止になる(ただし呼び値については6日から1銭になる模様)。旧タイプの12月限は5月にすでに取引停止となっている。

 それに変わり7月6日(月)からは新しい商品性の12月限月が取引されることで、こちらが実質的な中心限月となる。12月限月の受け渡し適格銘柄は20年国債の152回債と153回債となるが、現時点では153回債がチーペスト(先物と連動する最割安銘柄、CTD、Cheapest To Deliver)となる見込み。

 価格が1銭刻みとなり、7年債に連動する長期国債先物と違って、超長期先物は直近発行された銘柄、いわゆるカレントに連動することになる(状況により153回でなく152回になることもある)。これによりヘッジ等の使い勝手が良くなる。ちなみに153回債は日銀の国債買入の対象にもなっている。

 今回の超長期国債の制度変更により、長期国債先物ともに超長期国債先物も債券先物の柱となることを期待したい。しかし日銀が発行される国債を9割も買い入れているなかにあり、一時的なヘッジ利用はあるかもしれないが、ニーズという面では昔ほどはないかもしれない。しかし仮に日銀が出口政策を取るようなことになると、超長期債の方が価格変動リスクが大きいこともあり、新超長期先物を活用することができるかと思われる。いずれにしても7月6日からスタートされる超長期国債先物(改)に注目してみたい。

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by nihonkokusai | 2015-07-02 08:56 | 債券市場 | Comments(0)
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