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「11月全国消費者物価指数(生鮮食料品は除く)が前年比+0.1%に」


 本日発表された11月全国消費者物価指数(生鮮食料品は除く)は前年比+0.1%となり、2003年10月以来のプラス転換となった。10月は前年比ゼロとなっていたが、今後は特殊要因の剥落によって、このプラス幅が拡大してくるものと見られる。ただし、同時に発表された食料・エネルギー除く指数では前年比-0.2%となり、今回のプラス転換には原油価格の上昇などもかなり寄与している。

 本日の日経新聞朝刊に、日銀の武藤副総裁へのインタビュー記事が掲載されていた。この中で、武藤副総裁は「生鮮食料品を除く消費者物価は来年初にかけ比較的はっきりしたプラスになろう」とコメントしており、さらに「来年8月には消費者物価指数の基準改訂があるものの、我々の基調判断は変らない」としており、総務省が予定しているとみられる食料・エネルギー除く指数ではなく、現在の指数をもって量的緩和解除に向けた条件とすることをあらためて示した。

 今回のインタビューで武藤副総裁は解除後について「量的緩和政策が持っている時間軸の効果はなくなる。それに代わる何らかの先行きの道しるべが必要だ。数字的なものか、それともソフトなものがよいかは、これからの検討課題」と述べている。

 この点については、12月16日の福井日銀総裁の記者会見においても次のようなコメントがあった。

 「量的緩和政策の枠組み修正後、金融政策運営上どのような新しい透明性確保の工夫を凝らしていくかは、今のところオープンである。何ら前もって決め込んでいるものはない。引き続き政策委員会のメンバーでよく議論しながら、日本の実情に一番即したやり方を模索していきたいと思っている。」

 このように政府への配慮といったものも多少意識してか、何らかの「道しるべ」を設定する可能性は高いものと思われる。自民党の中川政調会長は「名目成長率2%という目標も共有していただきたい」とも述べ、さらにインフレ目標の導入について「高い名目成長率を達成するために物価上昇率(の目標)をプラス2~2.5%とするのはいけないことだろうか。世界の常識だ」と述べている。福井総裁は会見の中で、このインフレ目標値の導入については下記のようにやんわりと否定的なコメントをしている。

 「世界では、インフレーション・ターゲティングというか、一つの大くくりで言えばその範疇に入るような色々なやり方をとっている国がいくつもあるが、仔細に見ると国毎にその性格は違っている。日本の場合、どこかにテキストブックがあって、それをそのまま模写すればよいということは絶対にない。よそ見をする前に日本の経済・金融の構造がどう変わるかといった足許の状況をよく見て、日本人特有の国民心理あるいは気持ちにぴったり沿うような透明性確保の方法でなければならない。隙間があれば、必ずそこに便乗した違った思惑が入ってくるので、真似事はいけないということだけは明確に申し上げておく。」

 再び本日の武藤副総裁のコメントに戻ると、最後に武藤副総裁は「短期的な政策の押し付け合いは問題解決につながらない」と政府側の対応について述べている。政府側の意向も配慮はするものの、それによって日銀の政策判断が揺れ動いてしまうことはできるだけ避けたい意向を武藤副総裁も示したものとみられる。

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by nihonkokusai | 2005-12-27 10:39 | 日銀 | Comments(0)
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