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政策金利(仮)に接近した長期金利

 日本の長期金利は何に一番連動しているのか。株価やドル円、物価指標など経済指標、そして米長期金利などを比較してみると、比較的動きが似ているのが米長期金利であるが、それ以上にトレンドがほぼ一致しているのが政策金利との関係である。
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 政策金利とは日銀が金融政策の目標としている金利のこと。金利があった遙か昔、日銀は公定歩合や無担保コール翌日物の金利を金融政策の誘導目標値としていた。すでに公定歩合については、その言葉は使われなくなり、それに取って代わられた無担保コール翌日物金利も実質ゼロ近辺となってからは、金融政策の目標値ともされなくなった。この「金利」を金融政策の目標値とすることは伝統的な金融政策と呼ばれる。

 政策金利がゼロ近辺となると、金融政策は新たな手を考えなければいけない。もちろん政策金利そのものをマイナスにするという手段もあり、デンマークの中央銀行などが行っている。ECBの主要政策金利はプラス0.05%とかろうじてプラスだが、政策金利の下限はマイナスとなっている。またECBも含め、日銀、イングランド銀行、そしてFRBはそれぞれ国債買入を主体とする量的緩和政策を行ってきた。これらは非伝統的な金融政策と呼ばれる。

 ここでクエスチョン。現在の日銀の金融政策の目標は何であるのか。これをクイズ番組で出されたとすれば、東大生でも多くの学生は答えられないのではないかと思われる。これを読んでいる方は金融市場関係者や金融に関心のある方が多いと思われ、当然ご存じの方は多いと思うが、世間一般では日銀の金融政策の目標は何かと問われると公定歩合という答えなどが返ってくる可能性がある。

 現在の日銀の金融政策の目標は「マネタリーベース」である。2013年4月の量的・質的金融緩和の導入の際に、「量的な金融緩和を推進する観点から、金融市場調節の操作目標を、無担保コールレート(オーバーナイト物)からマネタリーベースに変更」するとした。それまでは「無担保コールレート(オーバーナイト物)を、0~0.1%程度で推移するよう促す」としていた。

 現在、日銀には政策金利というものが存在しているのかどうかはさておき、もし現在の政策金利を仮定するとなれば、この0~0.1%程度ということができるかと思われる。

 前置きが長くなってしまったが、この政策金利と長期金利はトレンドとして似た動きをするが、一時を除いてあまり逆転したことはない。直近では1990年あたりから1992年あたりにかけてのバブル崩壊時に逆転したことがあったが、それ以降は逆転したケースはないはずである。

 今年1月20日に長期金利は過去最低の0.195%まで低下した。そこをボトムに2月10日には0.4%台まで上昇している。ここで長期金利がもしボトムアウトしたとなれば、その理由のひとつに、長期金利がこの政策金利(仮)に接近したこともあげられるのではないかと思う。

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by nihonkokusai | 2015-02-13 09:15 | 債券市場 | Comments(0)
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