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債券先物の過去最高値の取り扱い

 12月11日が長期国債先物(通称、債券先物)の12月限の取引最終日であった。取引最終日については昨日のコラムにて解説させていただいたが、今回は中心限月の取り扱いについて確認させていただきたい。

 先物の中心限月とは、同時に上場している限月のなかで最も出来高の多いものとなる。ちなみに長期国債先物については取引ができる限月は直近の3本で、取引最長期間は9か月となる。

 通常、債券先物の中心限月と呼ばれるものは期近物と呼ばれる限月が最も近いものとなる。12月12日以降であればそれが2015年3月限(ぎり、と読む)となる。ところが11日の12月限の取引最終日までは12月限が期近物となる。12月限の取引最終日前に12月の出来高と3月限の出来高が逆転し、それをもって中心限月が移行したと市場ではしている。これは建玉の逆転でない点にも注意したい。建玉はその前にすでに逆転していることがほとんどである。

 債券先物に関してはいったん出来高が逆転してからの再逆転はこれまでになく、出来高が逆転した段階で中心限月が移行したとしている。

 12月9日のイブニング・セッションだけの取引高で、すでに3月限の出来高が12月限を上回った。このためこの段階で中心限月は移行していたとの見方もできる。ただし、その場の出来高の逆転で中心限月が移行したとの認識は、あくまで債券先物の市場参加者の認識であることに注意が必要である。

 取引所においての中心限月との扱いは、取引高が期先に移行したのを大引けに確認し「翌日」から扱いが変わる運用となっている。つまり今回でいえば、12月10日の朝には市場参加者は中心限月が移行したと認識していても、実際には12月10日の約定ベースでのイブニングを含めて当日出来高が逆転したのを確認した翌11日から、中心限月が移行したことになる。

 そのような決めごとなど関係なく、実質的に中心限月が変われば新たな限月で売買するだけで問題ないとの声もあるかもしれないが、この中心限月の移行日あたりに債券先物が過去最高値を更新することが今回を含めて過去にあり、その取り扱いが問題となる。

 12月10日に12月限は147円59銭まで買われ、大引けは147円42銭となった。市場参加者にとってすでに中心限月は3月限の認識であり、12月限につけたものは参考的なものでしかないとの認識となる。それではもしこれが高値となってしまった場合にどのような取り扱いとなるのか。これを高値とは認めないという参加者もいるかもしれないが、とにかく10日の引けの時点では、長期国債先物の市場開設来最高値として、147円59円銭(瞬間ベース)と147円42銭(終値ベース)が記録される。

 それでは中心限月としての高値はいくらとなるのか。これはもし取引所に問い合わせれば、10日の時点ではまだ中心限月は12月限なので147円59銭との回答が返ってくると思われる。

 11日に12月限は147円59銭を抜いて147円61銭まで買われており、瞬間ベースでの長期国債先物の高値は更新され、引けも147円49銭と高値を更新した。しかし、正式にも12月限は中心限月ではない。12月限の引けの147円49銭は引け値としての市場開設来最高値として記録されるが、こちらも中心限月ではないことで、ますますややっこしくなる。

 もちろんこれから3月限がザラ場と引け値で最高値を抜いてくれれば問題はクリアーされる。しかし、もし今回が高値となってしまった際にはこのような取り扱いになる。とりあえず中心限月以外でつけたとしても長期国債先物としての過去最高値として、それを記録しておいたほうが良さそうである。

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by nihonkokusai | 2014-12-12 09:54 | 債券市場 | Comments(0)
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