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女性閣僚の辞任は「スケープゴート」なのか

 10日20日、小渕優子経済産業相は政治資金の不透明な記載問題浮上を受けて辞任を表明した。第二次安倍内閣で初の閣僚途中交代となる。松島みどり法相も資料配布問題を受けて辞任した。こちらは自身のイラストや名前が入ったうちわを選挙区内で配ったことが寄付行為にあたると国会で追及されたことを受け、安倍首相に辞表を提出した。

 小渕優子経済産業相は第二次安倍改造内閣の看板閣僚であり、首相が改造の目玉とした女性閣僚5人のうち2人が「政治とカネ」の問題で失脚する格好となった。高い支持率を維持し安定政権となっていた安倍政権には大きな痛手であろう。

 女性が閣僚になるということはどういうことなのか。幸田真音さんの新著「スケープゴート」では女性が閣僚となり、国会議員にもなって、官房長官から首相に登りつめる様子が描かれている。もちろん小説の上での話ではあるが、今回大臣を辞任した小渕優子氏は女性総理にもっとも近い人物とも言われていたことから、決してこの小説は絵空事ではない。

 大臣になるということはどういうことなのか。小説「スケープゴート」では皇居での就任式の様子などを含めて細かく描かれている。官僚との関係等を含めて、我々の知らない大臣の仕事の様子も垣間見れる。

 そして、この本のタイトルともなっている「スケープゴート」について、主人公は次のような発言をしていた。

 「現実的に言って、いまの日本で女性にそれなりの地位や権力を与えるとしたら、それはもしかしたら誰かのスケープゴート役ぐらいしかないのかもしれない」

 今回の2人の女性閣僚の辞任が誰かのスケープゴートになったのかはわからない。しかし、女性の進出を主張する安倍政権にとり、女性閣僚は当然必要であったろうが、それはある意味、政権としてのスケープゴートとなっていたのかもしれない。

 この「スケープゴート」には次のような興味深い記述もあった。選挙事務所のなかの様子の記述のなかで
「なかには円形の厚紙に親指用の穴をあけ、団扇として使える仕様のものもある」

 もちろん幸田さんが「スケープゴート」を書いていたのは、松島みどり法相の団扇問題が発生するかなり前のことではあるが、この団扇の記述はのちの問題化を示唆しているようにも思える。

 そして、小渕優子氏の父親である小渕恵三氏は、総理大臣のときに脳梗塞で倒れ亡くなった。幸田真音さんの代表作であり、久保井という人物も登場している小説「日本国債」のなかでもやはり首相が突然亡くなるシーンがあった。「日本国債」の出版は小渕首相の亡くなったあとではあるが、小説そのものは亡くなる前に書かれていた。幸田さんの小説は近い未来に起こることを示唆していることが良くあることでも知られている。

 今回の女性閣僚の辞任を受け、女性が大臣になるということはどういうことなのか、そのあたりに興味を持った方はぜひ「スケープゴート」を読んでいただきたいと思う。

アマゾン 「スケープゴート」

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by nihonkokusai | 2014-10-22 13:40 | 本の紹介 | Comments(0)
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