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9月に都銀は中期債を大量売り越し

 10月20日に日本証券業協会は9月の公社債投資家別売買状況を発表した。これは日本証券業協会の協会員、つまり証券会社から、当月中に取り扱った公社債の一般売買分(現先(条件付売買)を除き、国債の発行日前取引を含む)の状況についての報告を基に、集計したものである。発表される公社債投資家別売買状況のデータは、全体の数字と短期債の数字となっている。このため、短期債を除く債券のデータについては、全体から短期債を引いたものを使うことになる。

 9月の都銀は1兆1559億円の売り越しとなった。3か月連続での売り越しである。同時に発表された国債の投資家別売買状況を確認すると、超長期を2839億円買い越し、長期を2兆7440億円買い越しに対し、中期を4兆2258億円売り越していた。8月と同様に中期ゾーンから長期・超長期ゾーンに乗り換えた格好で、残高を落としながらデュレーションをやや長めにしてきた。そして、9月の都銀による中期国債の売り越しの4兆2258億円は2004年4月からの集計データのなかでは過去最大規模となっていた。

 地銀も9月は1625億円の売り越しとなっていたが、ほかの業態は個人などを除くと買い越しとなっていた。

 買い越し額で最も大きかったのは、外国人であり3兆4699億円もの買い越しに。中期債を2兆9269億円買い越し、長期債を1447億円買い越し、超長期債を3868億円の買い越しとなっていた。

 次に買い越しが大きいのは、生損保の8901億円。こちらは超長期国債を6890億円買い越しとなっており、長いところの国債主体に買い越していた。

 続いて信託銀行の7907億円の買い越し。信託銀行は8月が7783億円の売り越しとなっていたが、9月は再び買い越しに転じていた。ただし、超長期国債が1255億円の売り越し、長期国債が2476億円の売り越しとなり、中期国債を1兆2112億円の買い越しとなっていた。残高は落とさずにややデュレーションをやや短くしてきたようである。

 信用金庫は4952億円の買い越し。こちらは8月の超長期や中期主体の買い越しから9月は長期主体の買い越しとなっていた。農林系金融機関は3474億円の買い越し。引き続き超長期債主体の買い越しとなっていた。

 債券相場は9月に入ってからは、それまでの上昇トレンドからいったん調整局面に移行した。9月4日のECB理事会での追加緩和により、噂で買って事実で売る動きが出たことで、欧米の国債が売られた。それとともにFRBの利上げ観測もあって、ドル買いの動きを強め、日銀の黒田総裁の発言などをきっかけとした円売りが加わって、ドル円が9月始めの104円台から一気に109円台まで駆け上がった。この円安とともに米株がダウで過去最高値を更新するなどしたことで東京株式市場は上昇し、日本の10年債利回りはいったん0.5%台の後半まで上昇した。

 ところが9月19日あたりから欧米の株式市場の地合いが悪化する。株式市場ではダウ平均やS&P500が最高値をつけていたのがこのタイミングであり、ナスダックもこのあたりから大きく下落した。米債も9月19日あたりがターニングポイントとなり利回りは低下した。世界的なリスクオフの動きの強まりとともに、日本の国債は再びしっかりとなり、10年債利回りは9月末にかけて0.5%台前半に低下し、債券先物は146円台をつけた。

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by nihonkokusai | 2014-10-21 09:45 | 債券市場 | Comments(0)
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