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FRBのテーパリング停止延期の可能性はあるのか

 セントルイス連銀のブラード総裁は16日、ワシントンでのブルームバーグ・ニュースとのインタビューで、インフレ期待の低下に歯止めをかけるため、FOMCは債券購入プログラムの終了の先送りを検討するべきだとの見解を表明した。米国経済のファンダメンタルズはなお力強いものの、市場で混乱が生じているのは欧州の先行き見通しが悪化しているためだとの見方を示したそうである。

 ブラード総裁は今年のFOMCで投票権を持たないものの、FOMCの参加メンバーからテーパリング停止の延期発言が出たのは初めてである。しかも、それがハト派で知られたブラード総裁の発言だけに意外感があった。今回の米国市場を含めた相場変動に、よほどの危機感を覚えたのであろうか。

 ミネアポリス連銀のコチャラコタ総裁(今年の投票権あり)も16日に、抑制されたインフレ見通しを踏まえると、2015年のいずれの時期も利上げは不適切との考えをあらためて示していた。

 これに対して、フィラデルフィア連銀のプロッサー総裁(今年の投票権あり)は、16日の講演で「個人的には、早く利上げを始めた方がいいと思っている」と語ったそうである。

 金融政策は98%がトークとバーナンキ前FRB議長は語ったが、投票権の有無はさておいて、これら連銀総裁のそれぞれの意見も耳を貸しながら、今後のFRBの動向を予測する必要がある。

 10月28日、29日のFOMCでは150億ドルとなった毎月のMBSと米国債の買入れを停止するかどうかを検討する。10月でテーパリングは終了する予定であることはすでにアナウンスされており、もしテーパリング停止が先送りされると意外感が出てくることが予想され、利上げの予想時期も大きく先延ばしされることになる。

 テーパリングを停止しないことも、市場に対して大きな影響力を与えることが予想される。市場ではその可能性を踏まえて、29日のFOMCの結果を注目しよう。

 今回の欧米市場を揺るがしたリスク回避の動きがこのまま収まるかどうかはわからず、さらなる米株やドルの急落が起きるとすれば、たしかにテーパリング停止の延期も選択肢に入る。しかし、このリスク回避の動きが一過性のものであるとなれば、予定通りにテーパリングを終了させよう。

 これまでのイエレン議長、フィッシャー副議長、そしてニューヨーク連銀のダドリー総裁、イエレン議長に近いとされるサンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁などの発言からは、来年半ばあたりまでを意識したゼロ金利解除にむけたロードマップが用意されていることがうかがえる。それに修正が加わるとすればよほどの事態が起きた場合になると予想されるが、それも欧州の経済の先行きへの懸念よりも、これから29日にかけての金融市場の動向次第ということにもなりそうである。

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by nihonkokusai | 2014-10-20 10:03 | 中央銀行 | Comments(0)
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