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長期金利0.5%割れは市場への警戒信号

 10月9日の債券市場では、10年債利回りが0.5%を下回った。米10年債利回りは一時2.28%に低下し、ドイツの10年債利回りは一時0.858%と過去最低を記録した。

 9月のFOMCの議事要旨では「相当の期間」という言葉の使い方でも議論しており、これが指標次第でなく、コミットメントと受け止められる懸念も示されていた。正常化に向けた道筋に大きな変化があったようには見えないが、市場は別な部分に反応していた。複数の委員が世界景気の減速に米景気が悪影響を受けるとの警戒感を示し、ドル高が物価を押し下げるとの懸念が示されていたのである。

 特に「世界景気の減速」との部分が注視された。複数の委員は「海外の経済成長が予想よりも弱かった場合、米国の経済成長のペースが予想以上に減速する可能性がある」と述べていた。ここにきて経済指標の悪化が目立ってきたドイツを中心としたユーロ圏の景気減速あたりも意識されていたとみられる。

 7日にIMFは「世界経済見通し」を発表し、今年の世界経済の成長率予想を3.3%、来年は3.8%にそれぞれ引き下げた。ユーロ圏中核国やブラジルなど新興国経済、さらに日本の成長の弱まりを警告した。IMFは今年の日本の経済成長率予想を0.9%とし、7月時点から0.7ポイントも引き下げ、先進国の中で最も大きな下方修正となった。

 世界の景気減速が懸念されるなか、ここにきての米国株式市場は乱高下しており、ドル高の流れにも変化が生じていた。特に米株式市場の最近の乱高下する様相は、何らかの余震も感じさせるものである。さらに欧米の長期金利が再びじりじりと低下基調を強めていることも、むしろ不安要因といえる。米国やドイツ、英国さらに日本国債を含め、リスク回避による「安全資産」としての買いが入っているように見えるためである。

 いまのところ、金融市場が激変するような具体的な材料が見えているわけではない。しかし、最近の商品市況、米国での資金の流れの変化も含め、何かしらの注意信号が発せられているようだとみている市場参加者も多い。漠然としながら、世界の金融市場がおかしくなりつつあるとの予感を抱いている人も出てきている。

 日本の10年債利回りでの0.5%はひとつの心理的な壁となっていた。ここをあっさりと割り込むほど、地合いが変わりつつあるともいえる。漠然とした不安要素がいずれ具体化してきたときは、大きな相場変動が起きる可能性もある。ここからの金融市場の動向には細心の注意を払う必要がある。

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by nihonkokusai | 2014-10-10 08:10 | 債券市場 | Comments(0)
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