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長期金利とCPIとマネタリーベース

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 ネットにはいろいろな情報がアップされているが、数値のデータとなると入手するのが難しいことが多い。もちろん金融に関わるものであればQUICKなどの端末から入手できるものも多いが、債券関係で言えば長期金利の日々のデータや債券先物の四本値などをネットから直接入手しようとしても容易ではない。

 そもそも日本の長期金利とは、どこが発表しているのかご存じであろうか。債券市場の関係者であれば今更何を言っているのかと言われそうだが、債券市場に関してそれほど詳しくない人にとって、長期金利がどこでどのような形で発表されているのかを知っている人は限られるのではなかろうか。正解は財務省、ではなく日銀、でもない。東証や大取でもない。正確に言えば日本の長期金利として「正式」に公表されている数字は存在しない。これは日本だけではなく海外も同様である。

 長期金利とは通常、10年国債の利回りを指す場合が多い。市場参加者が参考にしている10年国債の利回りは10年新発債の日本相互証券で出合ったものとなる。このため日本相互証券や日本証券業協会が業者のデータを元に集計し発表している15時現在の10年新発債の利回り(BB引け値・店頭気配)が日本の長期金利とされるものとなる。ただしもそれが集計され発表されるまでにタイムラグも存在し、だいたいのところは15時にBBで付いていた10年新発債の利回りということになろう。

 この長期金利の直近分はBBなどでもアップされているが、たとえば過去10年分をネットで集めようとしても、なかなか探し出すことは難しい。債券先物の価格データも同様である。注意すべきはその先物の価格データにはイブニング・セッションも含まれてしまうことである。当日の夕方以降のイブニング・セッションは翌営業日の約定分となるため、形式上は翌日の値動きに加算されてしまう。当日の日中の動きを正確に知りたいとなれば、イブニングの動きを別にして前後場だけのものを抜き出しておく必要がある。

 長期金利と債券先物のデータは自分で入力していることもあり、特に10年債利回りは多少、BBや日本証券業協会の引け値と違うところもあるかもしれないが、おおよそのところは自分で掴めた。

 今度はCPIの数字を掴もうとしたところ、これも総務省のデータベースなどからはなかなか見いだせなかった。いろいろと手を変え品を変えてなんとか見つけ出した。このCPIについては基準年の変更の影響とともに、今年4月からは消費増税の影響も加わる点にも注意する必要がある。

 長期金利とCPIのデータをExcelに入力し、そこに日銀のサイトにデータベースとしてアップされているものからマネタリーベースの前年比を出して比較してみた。つまり名目長期金利とコアCPIから実質長期金利のようなものを出して、それとマネタリーベースの変化と重ねてみたのである。

 その結果、何が見出せたか。結論から言えば何も関連性は見出せなかった。昨年の異次元緩和以降、マネタリーベースの前年比は大きく増加しているが、実質長期金利の低下は2009年8月あたりからすでに始まって低下基調にあった。マネタリーベースの増減が特に実質長期金利に影響を与えているようには見えない。

 さらにコアCPIとマネタリーベースだけを比べてみると、昨年の異次元緩和以降はたしかに似たような上昇となっている。しかし、それ以前は特に相関は見出せない。異次元緩和により、期待が発生し、それにより物価を素直に押し上げた、との説明も見方によっては可能かもしれないが、そう結論づけるにはデータが不足しているように思われるのである。

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by nihonkokusai | 2014-07-01 09:15 | 日銀 | Comments(0)
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