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FRB創設100周年、歴代の議長

 12月16日に米国の中央銀行である連邦制度理事会(FRB)創設100周年の記念式典が開かれた。報道された写真を見ると、ボルカー元議長、グリーンスパン元議長、バーナンキ現議長、イエレン次期議長(予定)が一緒に収まっている。ボルカー議長就任が1979年ということは、このメンバーでFRBの歴史の三分の一を作ったということになる。

 ここでFRBの歴代の議長のなかから、注目される議長をピックアップしてみたい。「FRB議長」(レナード・サントウ著、日本経済新聞出版社)によると、1914年以降の歴代議長は現在のバーナンキ議長を含めて、わずか14人にすぎない。

1.チャールズ・S・ハムリン(1914年8月10日~1916年8月10日)
2.ウィリアム・P・G・ハーディング(1916年8月10日~1922年8月9日)
3.ダニエル・R・クリシンジャー(1923年5月1日~1927年9月15日)
4.ロイ・A・ヤング(1927年10月4日~1930年8月31日)
5.ユージン・メイアー(1930年9月16日~1933年5月10日)
6.ユージン・R・ブラック(1933年5月19日~1934年8月15日)
7.マリネア・S・エクルズ(1934年11月15日~1948年2月3日)
8.トマス・B・マッカーベ(1948年4月15日~1951年4月2日)
9.ウィリアム・マチェスニー・マーティンJr.(1951年4月2日~1970年2月1日)
10.アーサー・F・バーンズ(1970年2月1日~1978年1月31日)
11.G・ウィリアム・ミラー(1978年3月8日~1979年8月6日)
12.ポール・A・ボルカー(1979年8月6日~1987年8月11日)
13.アラン・グリーンスパン(1987年8月11日~2006年1月31日)
14.ベン・S・バーナンキ(2006年2月1日~2013年1月31日予定)
15.ジャネット・イエレン(2013年2月1日~予定)
(「FRB議長」を参考に作成)

 このなかでFRB中興の祖と呼ばれた人物が、マリネア・エクルズである。エクルズ議長の在任期間は、マーチン、グリーンスパンに次いで長い。1929年10月24日の「暗黒の木曜日」と呼ばれたニューヨーク株式市場の急落をきっかけに発生した大恐慌に対して、恐慌時にもかかわらずFRBは公定歩合の引き上げを実施し、これをきっかけに金融機関の破綻が相次ぎ、金融危機を発生させるなど食い止めるどころか悪化させる要因ともなった。

 当時財務省次官補を務めていたマリネア・エクルズ氏は、当時のフランクリン・D・ルーズベルト大統領にFRBの改革案を提示した。これをきっかけにエクルズ氏はFRB議長に就任したのである。この改革案がのちに1935年銀行法となる。

 第2次世界大戦中は戦費調達のための国債発行に対し、FRBは政府の強い要請を受け、長期金利を2.5%に固定するため市場から国債を買い入れていた。エクルズ議長は戦時下の非常事態であり、この政府の要請を受け入れざるを得なかったとされている。

 ルーズベルト大統領の後を継いで就任したのがトルーマン大統領であるが、大統領はエクルズ議長と対立し、1948年4月に議長任期が到来したエクルズの再任を拒否し、エクルズは議長職を解任される格好となった。

 FRB議長は4年の任期があるが再任できる。これに対して金融政策の独立性を守るためとの理由から、FRB理事の任期は16年となっている。エクルズ議長は事実上議長職を解任された後も、FRBの独立性確保のため4年間残っていた理事職にとどまった。これは国債管理政策と金融政策の分離を行うためであった。いわゆるアコードの成立である。アコード成立の帯役者となったエクルズ議長の功績がたたえられ、連邦準備制度本館がマリネア・エクルズ連邦制度理事会ビルディングと命名されたのである。

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by nihonkokusai | 2013-12-18 10:40 | 中央銀行 | Comments(0)
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