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今週の注目イベント

 12月16日の週は注目のイベントが多くある。年内相場の大きな山を迎えることも予想され、チェックすべき箇所を整理しておきたい。

 12月16日は朝方に日銀短観が発表される。大企業の景気判断は製造業、非製造業ともに4期連続で改善すると見込まれている。ただし、改善幅は小幅にとどまるという見方が多い。民間の経済研究所などの予測によると、大企業・製造業DIはプラス13~16ポイントと4期連続の改善を見込んでいる。大企業・非製造業もプラス15ポイントからプラス19ポイ ントの予測となり、こちらも4期連続の改善を見込む(NHK)。円安により自動車を中心に輸出関連企業の収益改善が見込まれる上に、公共事業の増加や消費増税前の住宅の駆け込み需要よる建設業の業績の伸びなどが影響しているとされる。

 短観そのものによる市場への影響は限定的とみられるが、景気の回復基調を確認することで、東京株式市場にはフォローの材料となろう。ただし、日銀は戦力の随時投入は行わないとしていることで、短観による金融政策への影響はないと予想される。このため、短観に対しての市場の関心はさほど高くはならないと予想される。

 12月16日には国債投資家懇談会(10時半~)、国債市場特別参加者会合(15時半~)が開催される。18日には国の債務管理のあり方に関する懇談会(15時~)が開催される。これらの会合の中心テーマは、来年度の国債発行計画に関してのものと思われる。

 新規国債(建設国債と赤字国債)については、税収の上振れ予想もあり今年度を下回るとの報道もすでに出ている。借換債は今年度より8兆円上回り、財投債も償還分の乗換もあり、増加される見込み。ただし、年金特例国債はないとなればその分、今年度よりも消化余力が出る。今年度の補正における国債増発は回避されるため、約5兆円程度が今年度に比べて消化余力となる。さらに今年度の前倒債が限度額一杯(20兆円)発行されるとなれば、そこから必要に応じた調整が可能となる。

 すでに物価連動国債は、GPIFが新年度から年間4000億円超の物価連動国債を購入すると伝えられるなど、ニーズもあり増額が予想される。個人向けは12月から10年変動、5年固定が毎月発行となることもあり、特に10年変動へのニーズも高まりつつあるため、予定発行額は増加されよう。市場参加者からは30年国債の需要を背景に増額余力があるとの意見も出ている。来年度の国債発行計画の概要については、前回よりもはっきりと見えてくることも予想されるが、年限別の減額等はなく、ニーズがある年限を主体とした増額にとどまるのではないかとみている。

 17日、18日には注目のFOMCが開催される。10月、11月の米雇用統計を確認し、さらに他の経済指標も好調なものも多い。米国の財政問題も解決される見込みが出ており、テーパリング開始が決定される条件は整いつつある。バーナンキ議長の任期中、ただし、メンバーの入れ替えもある1月よりも、今回の会合でテーパリングの道筋をつけてくる可能性は高いと思う。ただし、これは市場もかなり織り込みつつあり、仮にテーパリング開始が決定されたとしても、噂で売って現実で買い戻す、といった相場展開になるのではなかろうか。

 19日、20日の日銀の金融政策決定会合は現状維持が見込まれるが、ここにきて執行部とやや意見を異にする審議委員が出てきており、あらたな議案が提示される可能性もありうるか。いずれにしても日銀の決定会合そのものへの注目度は低い。追加緩和が決定されるような状況ではないため、無理な期待は禁物か。

 これらを受けての相場動向を読むのも難しいが、FRBのテーパリング開始が決定されたとしても、それだけ経済環境が改善してきているという証拠となる。ただし、FRBと日銀の金融緩和における温度差もはっきりし、円は売られやすい地合が続くと予想される。米債はここにきて再び調整色を強めているが、米長期金利が3%を大きく超えてくることも考えづらい。

 円債はこの米債や株の動向、さらには来年度の国債発行計画を睨みながら、引き続き高値圏での方向感に乏しい動きとなることが予想される。高値警戒はあるものの、売り手も限られ、決め手となる売り材料も見えない。日銀の大胆な国債買入は続いている。日本の債券市場を取り巻く好環境は、とりあえず続くものと予想される。

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by nihonkokusai | 2013-12-15 09:55 | 債券市場 | Comments(0)
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