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「岩田日銀副総裁発言」

 昨日の鹿児島県金融経済懇談会における岩田日銀副総裁の挨拶文について見てみたい。

 「私は、量的緩和政策終了の3条件が満たされるかどうかのポイントは、当初の約束通り、生鮮食品を除く消費者物価の変化率が「安定的にゼロを上回る」と言えるかどうかにあると考えています。」

 これは日銀執行部として総裁とも認識を一致していることを示していると思われる。

 「日本国内の需給バランスで決定される消費者物価指数、換言すると生鮮食品のみならず石油関連財、公共料金などの特殊要因を除いた実力ベースのコア消費者物価指数などをしっかりと見ていく必要があります。」

 ただし、内閣府の意向といったことにも配慮し、「石油関連財」などを除いた「実力ベースのコア消費者物価指数」も確認の要ありとしている点にやや慎重さも伺える。

 「ちなみに、消費者物価の上昇率が1%まで低下したことによってデフレのリスクに直面したアメリカの連邦準備制度理事会は、2002年から2004年にかけて実質FF金利をマイナスにする政策を続けました。そして、デフレのリスク回避を確認した後に、初めて金利引き上げのプロセスに入ったことは示唆的であると考えています。」

 さらに、米国の事例を元にして岩田氏の持論でもあったインフレ目標を意識し、利上げに関してはさらなる慎重姿勢を明らかにしている。たとえば9月15日の中日懇話会における講演においても岩田副総裁は下記のような発言をしている。

 「私は、金利を中心とした枠組みへの転換を行なう場合にも、「再びデフレに戻ることがない」という歯止めをしっかりとおき、期待の不安定化から長期金利に過度の変動が生じないようにする上で「条件付きコミットメント」を通じた「物価安定の錨」の役割を活用することが望ましいと考えています。」

 講演後の会見においても岩田副総裁は、「デフレに戻らない物価上昇率がいくらか議論を煮詰める必要ある」「デフレリスク回避の判断、日本の場合もCPIにのりしろ置くことありうる」としながらも、 「量的緩和解除の条件、生鮮除くCPIを変更するわけにはいかない」とも念を押している。

 内閣府出身であり竹中総務相とも当然ながら面識のあるものと思われる岩田副総裁にとって、日銀の副総裁という立場がもっとも重要ながらも、竹中氏の意向も含め、またインフレ目標といった持論といったことも考え合わせ、複雑な胸のうちにあるのではないかとも推測される。

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by nihonkokusai | 2005-12-01 13:37 | 日銀 | Comments(0)
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