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4月に生保は外債を購入

 5月10日に財務省は4月28日~5月4日の対外及び対内証券売買契約等の状況を発表した。これによると、この期間の対外債券(中長期債)投資は3099億円の資本流出超(外債をネットで購入)となっていた。

 3月31日~4月6日は1兆1396億円、4月7日~13日は3328億円、4月14日~20日は8608億円とそれぞれ資本流入超(外債をネットで売却)となっていたが、4月21日~27日は2044億円の資本流出超(外債をネットで購入)となり、その動きが翌週も続いた。

 4月4日の異次元緩和を受けて、当初、日本の投資家は外債を買っていたのではなく、売却していた。4月14日~20日の週までは6週連続の売り超しとなっていた。これは主に銀行による売りとみられる。

 これまで超長期債の主たる買い手となっていた生保・年金、さらには一部海外投資家等は、日本国債の利回りの低下もさることながら、流通市場の縮小もあり、異次元緩和後は日本国債への投資を縮小することが予想され、欧米の海外市場では思惑的な買いも入っていた。現実には当初日本の投資家は銀行主体に、むしろ欧米の債券の利回り低下で利食い売りを出していたと思われる。

 いわゆる機関投資家は、そう簡単に年度の運用計画を修正することはできない。4月4日の異次元緩和を受けて、すぐに外債投資の比重を高めるような動きはしてこない。ただし、債券市場に動揺が見えるなどしたことで、今年度の運用計画そのものを白紙にし、あらためて計画の練り直しを行った。

 発表された生保の運用の見直しによると、そのほとんどは確かに国内債を抑制し、外債を積み増すというものではあった。生保による2013年度の外債投資増は主要生保合計で数千億円規模になる見通しで、超低金利が続けば1兆円を超す見通しになっていた。

 投資家部門別対外証券投資(平成25年4月分)によると、生保は4月にトータルで中長期債を4379億円の買い超となっていた。どうやら生保は4月に入り、年度計画の見直しもあってか、金額はさほど大きくはないものの、淡々と外債を買い越していたようである。

 再び週間での、今度は対内証券投資をみてみると、超長期債では3月31日~4月6日は4633億円の流入超(円債購入)、4月7日~13日は1761億円の流出超(円債売却)、4月14日~20日も2141億円の流出超となっていたが、4月21日~27日は5877億円の流入超、4月28日~5月4日も2670億円の流入超となった。

 4月4日の異次元緩和後の日本の債券市場の荒れ具合に影響されたのか、海外投資家はいったん円債のポジションを減らしてきたと思われる。しかし、4月22日あたりからは、だいぶ市場も落ち着きを取り戻してきたことから、あらためて買い越しに転じてきたものと思われる。

 その債券相場であるが、外為市場では5月10日の日本時間午前3時前に2009年4月以来となる100円台へ突入したことなどから(ブルームバーグ)、10日の債券先物は一時144円割れとなるなど下落している。144円台の半ばから後半を中心に債券先物は落ち着いた地合となっていたが、再び地合が変化してくる可能性がある。あらためて海外投資家による動きにも注目したい。

アベクロ政策と国債問題

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by nihonkokusai | 2013-05-11 09:02 | 債券市場 | Comments(0)
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