牛さん熊さんブログ

bullbear.exblog.jp ブログトップ

「財投債その1」

 2001年4月からの財政投融資改革によって資金運用部は廃止され、郵便貯金及び年金積立金の預託義務も廃止された。我々は郵便局へ貯金したり年金を払ったりしているが、こういった政府機関に集まった資金は、これまで財務省の資金運用部というところに集められて(資金運用部に預託され)運用されていた。その資金を住宅金融公庫・国民生活金融公庫をはじめとする公的金融機関や、日本道路公団などの公共事業実施機関、国の特別会計、地方自治体などに貸し出していたのである。

 しかし、財政投融資改革、いわゆる財投改革によって、資金運用部に預託する義務が廃止され、郵便貯金や簡易保険で集められた資金は郵政事業庁、公的年金は厚生労働省の年金基金運用基金が、それぞれ独自で運用することとなったのである。これにより資金を必要とする財投機関は、市場から新たに資金を調達しなければならなくなった。このために発行されるのが、財投機関債、政府保証債、財投債である。(拙著「日本国債は危なくない」文春新書より)

 郵政民営化に対する論議も盛んだが、財投を意識するならばこの財投債についても一度振り返っておく必要もあるのではなかろうか。今回はまずこの財投債がどの程度残高があるのかを財務省資料から見てみたい。ちなみに財投債とは、財投機関債、政府保証債のいずれでも資金調達が困難な場合に、財務省が発行する「国債」である。そこで調達した資金を財投機関に融資する。

平成17年度末(見込)の国債・借入金残高の種類別内訳からみると、建設国債や赤字国債などの普通国債の残高が538兆3849億円あるのに対して、財政融資資金特別会計国債つまり財投債は143兆6081億円存在する。これは内国債の残高686兆 1516億円のうちの約21%にも相当するのである。
[PR]
by nihonkokusai | 2005-07-15 10:47 | 国債 | Comments(0)
line

「債券ディーリングルーム」ブログ版


by nihonkokusai
line
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite
カレンダー