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10月の海外からの日本の債券への投資状況

 財務省は12月10日に10月の国際収支(速報)を発表した。これによると経常収支は前年比29.4%減の3769億円の黒字となった。貿易収支は4503億円の赤字に。サービス収支も3568億円の赤字。所得収支は1兆2436億円の黒字となった。また、10月の季節調整済み経常収支は4141億円の黒字となった。9月は1996年1月の現行統計開始以来初めて季節調整値が赤字となったが、10月は再び黒字となった。

 国際収支の発表には、付表として対外・対内直接投資、対外・対内証券投資も発表されている(財務省トップページ > 国際政策 > 関連資料・データ > 国際収支状況 > 報道発表資料(発表日別)。このうち10月の対外・対内証券投資から債券の部分について確認してみたい。

 国内から海外の国債等への投資は、主要国・地域ソブリン債への対外証券投資で確認できる。米国債への国内からの投資は、ネットで10月は4565億円の減少となり、9月の1兆2621億円増から減少に転じた。ユーロ圏への国債投資では、10月のドイツのソブリン債への投資が706億円の減少と9月の8815億円増から減少に。フランスへは10月は5635億円増と9月の4146億円の増加に続いて増加した。イタリアへは189億円の増加、英国へは549億円の減少となっていた。

 本邦債券に対する対内証券投資から、日本の債券(主に国債)に対する海外からの投資を見てみると、10月はネットで2兆8357億円の減少となり、9月の1兆847億円増から減少に転じた。内訳としては中長期債が6989億円の増加、短期債が3兆5346億円の減少となっていた。ちなみに9月は中長期債が4136億円増、短期債が6711億円増となっていた。

 9月の対内証券投資の地域別内訳をみると、日本の中長期債での購入額が大きいのが、米国の3269億円、オーストラリアの2133億円、英国の1974億円、韓国の1243億円、反対に中長期債での流出で多かったのは、フランスの514億円減。

 日本の短期債で購入は英国の5兆4255億円増(9月は7兆5008億円増)が引き続き突出しているが増加額は9月から減少。これに対して流出が大きいのは、ルクセンブルグの1兆5168億円減(9月は1兆9963億円減)、国際機関1兆4072億円減(9月は9073億円減)、中国の1兆1303億円減、フランスの1兆1127億円減、米国が1兆1080億円減、アラブ首長国連邦6437億円減。

 10月の海外から日本の国債を主体とする債券への投資額は、中長期債は増加基調であったが、短期債は大きく減少した。英国からの増加額が9月に比べて減少した上に、ルクセンブルグや国際機関、中国、フランス、米国から差し引き1兆円を超える処分超となっていた。

 10月の債券相場は引き続き狭いレンジ内での動きとなり、先物は144円辺内での方向感に乏しい動きとなっていた。ただし、外為市場では円安傾向となり、ドル円は80円台を回復し、ユーロ円も一時104円半ばをつけた。この円安の影響により短期債の処分超となったというよりも、11月にその分回復していることで償還等に絡んでの一時的な動きであったように思われる。

 ちなみに12月10日に発表された11月の対外及び対内証券売買契約等の状況(月次・指定報告機関ベース)によると、対内証券投資については中長期債が3706億円増(10月が6081億円増)、短期債が3兆4686億円の取得増となっていた(10月が3兆5745億円処分超)。特に短期債については10月の処分超と同程度の規模で、11月はあらためて取得増に転じた。

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by nihonkokusai | 2012-12-11 09:50 | 債券市場 | Comments(0)
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