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「政治と金融政策」

 次期FRB議長となるバーナンキ氏は政治と宗教の話はご法度といった環境で育ってきたと報じられていたが、金融政策について政治の話はご法度というわけには、どうやらいかないようである。

 日銀の量的緩和解除に向けての姿勢に、待ったをかけた中川秀直政調会長などの発言に対して、福井日銀総裁がどのような発言をしてくるのか。政治家の発言した日がちょうど金融政策決定会合前のブラックボックス期間であったため、日銀サイドからの発言が控えられていたこともあって、市場関係者などの注目を集めていた。

 福井総裁の会見内容は、 2006年度にかけて量的緩和解除の可能性高まるとの判断に変更ない、としてこれまでの姿勢を貫いた。また政府との関係については、政策協定、あまり必要性は感じていないとしてアコードといったものは否定した。また、政府と日銀、異質のことを目標にはしていないとのコメントもあったものの、政府と日銀は責任を負う範囲が違う、細部にわたり意見の一致みるかは別の話とのコメントも見られた。

 11日の会見では、異常なものはいつまでも続けられない、通過点を間違いなくこえさせてもらうといった、福井総裁としてはややきつめの表現をしていたが、18日の会見ではここまで踏み込んだものではなかったとはいえ、政治家のコメントに対する答えは、「ノー」であったことに変りはない。

 このままでは再びゼロ金利解除時の二の舞、あくまで政府との関係においてではあるが、の可能性も出てきた。議決延期請求権といったものを意識すれば、担当大臣の谷垣財務相し与謝野金融・経済財政担当相の意向が重視されそうだが、最終的な判断は小泉首相が握っているものと思われる。

 その小泉首相はAPECが開かれた韓国釜山において、記者の質問に対して、(日銀が量的金融緩和政策を解除する可能性が高まっていることについて)「それは日銀が判断することだ」とコメントしたと伝えられている。断言するのも危険ではあるものの、小泉首相は中川氏などよりは、日銀の意向についてはある程度理解を示しているとも考えられるのである。

 福井総裁は18日の会見において、政府側からのコメントに対して「現状消費者物価指数がマイナスであることを前提に政府の発言が色々あっても、私どもの基本的な認識と相違はないと思っている」と発言している。13日の中川発言に続き、、小泉首相も同日に記者の質問に答えるかたちで、「まだ早いのではないか。物価がゼロ以上ないと。まだデフレ状況だ」とコメントしていたが、この答え方とさきほどの福井総裁の指摘するコメントについては整合性があると思われる。
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by nihonkokusai | 2005-11-21 10:26 | 日銀 | Comments(0)
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