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「予測は正しいのか」

 現在、最も恐れられているのがトリインフルエンザであろう。WHO・FAO・OIEの共同声明は、「世界的な流行を引き起こす、非常に危険な人間の伝染病に変異する可能性がある」と警告している。1918-1919年にかけて世界で数千万人の死者が出たスペイン風邪もトリインフルエンザウイルスからの突然変異で生まれた新型ウイルスによるものと「考えられ」ている。。水鳥起源のウイルスがブタに感染しブタの体内でウイルスが変異したという「仮説」も出ている。世界的な大流行になった場合、世界で1億5000万人が犠牲になると「言われ」ている。

 厚生労働省の予測でも国内で約3200万人が発症し、最悪の場合で10万7000人が死亡するとしている。これでも「過小評価すぎる」との批判もあるそうである。このため厚生労働省は2500万人分のタミフルを備蓄する計画もあるとか。ただし、タミフルはインフルエンザウイルスによる併発症を伴わない疾病の治療に使われるものであり、インフルエンザの予防や、インフルエンザウイルスの他人への伝染のリスクを減らすものではない。また、この副作用といった問題も出ている。

 たいへん危険な病気であることは間違いないとは思うものの、この予測は果たして正しいものであろうか。トリインフルエンザの脅威についても上記のように「仮説」や「と言われている」といった表現が使われていること自体、やや疑問を抱かざるを得ない部分が存在する。

 事前に予測が立てられ、公的機関などを主体に警戒が発せられているような大規模災害になりかねないものについては、実際にそれが発生したケースはあまり記憶にない。

 以前に地球温暖化の話を書いたが、あれはSF小説の世界であろうと言われるかもしれないが、それでも温暖化の影響で、地球の平均気温が上昇しているとか水位が上昇しているという確定的な証拠はない。日本では桜の開花が早まったり、紅葉が遅かったり、夏日が多いといったことはどうなんだ、と言われても、それが地球的な規模で温暖化に向かっているという絶対的な証拠にはならない。「地球温暖化」というフレーズがこびりついて、何もかもその影響によるものと結びつけてはいないであろうか。

 東海沖地震が警戒されていたものの、実際には予測されていなかった新潟で大規模地震が発生したり、あれだけ騒がれたSARSも日本における被害は限定的であった。またY2Kとも呼ばれた2000年問題も騒がれた割には被害は軽微であった。これは事前に予防のための措置が講じられていたためとも見られるかもしれない。しかし、実は過剰な対応であったということはなかったのであろうか。特にY2Kなど、穿った見方をすれば自ら招いたものながらコンピュータ関連会社にとってはまさに一時的な慈雨であったはずである。これこそ検証したわけではないが、2000年のITバブルの崩壊といったものも、 Y2Kという需要がなくなってしまったことも一因ではなかったのであろうか。とにかくあれだけ騒がれておきながら、結局、正月出勤した人たちもほとんど意味がないものとなっていたはずである。

 Y2Kがコンピュータ会社の陰謀、SARSやトリインフルエンザは実は製薬会社の陰謀ではなかったのか、と書いてしまうと、マイケル・クライトンの小説のようにもなってしまうが、過剰ともいえる予防策には公然と巨額の資金が使われていたことも確かである。それが果たしてどれだけ功を奏したのかはだれも事後検証はできない。

 しかし、本当の被害は予測しえなかったところからやってきている。すべての災害を予測しろというのにも無理はあり、まして全部対策しろといったらいくら資金があったとしてもきりがなくなる。しかし、マスコミ報道などに呼応したような一点集中型の予防対策といったものも、少し考え直す必要はあるまいか。かなり反論もあるかとは思うが。
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by nihonkokusai | 2005-11-16 13:55 | 趣味関心 | Comments(1)
Commented by nihonkokusai at 2005-11-18 10:40
「タミフル服用者、日本で12人死亡=製造元に情報提供要請-米FDA」>産経
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