牛さん熊さんブログ

bullbear.exblog.jp ブログトップ

「欧州危機再燃とオリンピック」

 ユーログループは20日に、スペインの銀行救済向けの最大1000億ユーロの金融支援を最終承認したが、銀行問題だけではなく地方財政の問題が、あらためてクローズアップされた。スペイン政府はこれまで、自治州を破綻させない方針を示し、自治体支援の為の基金を設定するなどしているが、あらためてスペイン政府の財政そのものへの懸念も強まった。

 さらに今度はギリシャの債務問題が再浮上する可能性も出てきている。ギリシャの債権者である欧州連合の欧州委員会と欧州中央銀行、国際通貨基金のトロイカが、24日にアテネ入りするが、ギリシャが支援に向けての約束を果たすか疑念が広がっているそうである。ギリシャ政府は3月に合意した支援プログラムをめぐる融資条件の緩和を望んでいるとも伝えられた。

 2009年秋あたりから騒がれ出したギリシャの債務問題は2010年に入り、市場を大きく揺るがすこととなり、それがアイルランドやポルトガルに波及し、イタリアやスペインに及ぶこととなった。欧州連合などは危機封じ込めのために、必死の努力を行ってきてはいるが、それは対処療法とならざるをえず、いくら穴をふさいでも違うところから水漏れが続いてしまうような状況が結果として続いている。

 まもなくロンドン・オリンピックが開催される。日本では東京オリンピックは高度成長の象徴となったが、これはその後、戦後初の国債発行へと繋がることとなる。札幌オリンピックが開催された1972年は日本列島改造論が出た事に加え、福祉元年とも言われた年となった。その後のオイルショックも加わり、高度成長から低成長時代に移るとともに、一般歳出に占める社会保障費を増加させるきっかけともなった年である。

 そして、長野で冬季オリンピックが開催されたのが、1998年2月である。この2月に30兆円の公的資金枠を設けた金融システム安定化2法(改正預金保険法、金融機能安定化緊急措置法)が成立するなど、日本では不良債権問題が大きくクローズアップされていた。11月にはムーディーズによる日本国債の格下げがあり、年末には運用部ショックもあった。

 このように日本でオリンピックが開催された年は、財政金融問題から見ると何かしらのターニングポイントになっていたように思われる。

 そういえば前回、夏のオリンピックが開催されたのは北京であるが、その開催は2008年8月8日から8月24日にかけてである。このあとすぐ起きたのがリーマン・ショックであった。もしかすると今回のロンドン・オリンピックのあと、世界の金融市場で何かしら大きな変化が起きるかもしれない。そんな予兆も感じさせる今回のスペイン等の動きでもある(悪い方向か良い方向かはわからないが)。


*** 「牛さん熊さんの本日の債券」メルマガ配信のお知らせ ***

 「牛さん熊さんの本日の債券」メルマガ、通称、牛熊メルマガでは毎営業日の朝と引け後に、その日の債券市場の予想と市場の動向を会話形式でわかりやすく解説しています。10年以上も続くコンテンツで、金融市場動向が、さっと読んでわかるとの評判をいただいております。昼にはコラムも1本配信しています。毎営業日3本届いて、価格は税込で月額1050円です。登録申込当月分の1か月は無料でお読み頂けます。ご登録はこちらからお願いいたします。

BLOGOS版「牛さん熊さんの本日の債券」
まぐまぐ版「牛さん熊さんの本日の債券」

講演、セミナー、レポート、コラム執筆等の依頼、承ります。
連絡先:adminアットマークfp.st23.arena.ne.jp




[PR]
by nihonkokusai | 2012-07-24 09:46 | 国際情勢 | Comments(0)
line

「債券ディーリングルーム」ブログ版


by nihonkokusai
line
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31