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5月も都銀は債券を売り超しに

 6月20日に日本証券業協会は5月の公社債投資家別売買高を発表した。これによると都銀は5993億円の売り越しとなった。4月に都銀は過去最高水準の5兆1028億円もの売り越しとなったことで、5月は多少なり買い越しに転じるのではないかとの見方もあったが、2か月連続での売り超しとなった。

 同時に発表された国債の投資家別売買高でみると、都銀は中期債を1兆237億円買い越したものの、超長期債は2498億円の売り超し、そして長期債は1兆4298億円の売り超しとなっていた。

 5月の10年債利回りは0.8%台での狭いレンジ内での動きが続いていたが、この水準では高値警戒も強くなり、都銀は結果として長期債は戻り売りスタンスとなったことで、結果として保有国債の残存期間は短期化したとみられる。

 ちなみに生保も5月は1215億円の売り超しとなっていたが、こちらは中期債を2174億円、長期債を3260億円売り超していたが、超長期債は3669億円と買い越しており、全体額をやや減らしたものの、保有国債の残存期間の長期化を行っていた。

 5月に都銀は売り超していたが、地銀は4284億円の買い越し、信託銀行も3168億円の買い越し、農林系金融機関も6674億円の買い越し、信金も7948億円の買い越し、そして外国人も6933億円の買い越しとなっていた。地銀は中期債主体、信託は超長期主体、農林系も超長期主体、信金は中期主体、外国人は長期主体のそれぞれ買い超しとなっていた。

 5月の債券相場が高値圏で安定していたのは、ギリシャの連立協議の決裂やスペインの銀行への懸念などにより、欧州の信用不安がさらに強まり、リスクオフの動きが強まったことで安全資産として米国債やドイツ国債等が買われ、日本国債も買われた。ただし、2003年のVARショックの記憶も残り、都銀や生保などは売買を慎重に行っていたようである。これに対して都銀以外の金融機関はこつこつと買いを入れていたようである。

 ちなみに5月の短期債の売買高をみると、外国人が11兆6562億円、信託銀行が9兆3760億円の買い越しとなっていた。それぞれ大幅な買い越しが続いており、特に外国人は昨年10月以降、10兆円を超える短期債の買い越しが継続している。この背景には欧州の信用不安とともに円高が影響しているとみられ、この買越額が大きく減少するようなことがなければ、日本の債券相場は高値圏での推移が続くと見ることができるのかもしれない。


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by nihonkokusai | 2012-06-22 09:47 | 債券市場 | Comments(0)
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