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欧州危機への封じ込め

 ロイターによると、20か国・地域(G20)当局者は、17日のギリシャ再選挙の結果を受けて金融市場に混乱が生じた場合、主要中央銀行は市場の安定化と信用収縮の阻止に向け、流動性供給策を講じる用意があると明らかにしたそうである。

 米政府高官からの発言として、今週末にはエジプトの大統領選挙、フランス総選挙(第2回投票)と主要な選挙が行われることから、これらの選挙の結果、市場に著しい圧力がかかった場合に備え、各国中銀は金融システム内に十分な流動性が確実に存在しているよう監視するそうである。

 18日から19日にかけてメキシコのロスカボスで開かれる「20か国・地域首脳会合(G20サミット)」とは、2008年のリーマン・ショックなどによる世界金融危機の深刻化を受けて開催されたものである。正式名称は「金融・世界経済に関する首脳会合」(Summit on Financial Markets and the World Economy)で、金融サミットとも呼ばれている。これは1999年から開催されている20か国・地域財務大臣・中央銀行総裁会議(G20 Finance Ministers and Central Bank Governors)とは異なるものであり、中央銀行総裁は参加していない。

 ただし、今回の会議には財務相は同行する予定となっているため、もしギリシャ選挙に市場が大きく反応した場合、日米欧7カ国(G7)財務相の緊急会合が18日、もしくは19日に開かれる場合もあるという。この際には、G7各国の中央銀行総裁も電話にて会合に参加するという(ロイター)。

 6月7日のバーナンキFRB議長の議会証言では欧州債務不安が拡大した場合の対応について、行動する用意があると述べていたが、9日にはオバマ米大統領は欧州諸国に対して債務危機への対策強化を訴えていた。

 ギリシャの再選挙の結果次第で、ギリシャのユーロからの離脱の可能性が強まれば、ここにきてスペインへの懸念が強まっていることもあり、欧州への信用不安がさらに高まり、世界の金融経済に危機的な影響を与える可能性がある。その危機を未然に防ごうと、欧州当局者ばかりでなく、米国も動かざるを得なかったものと思われる。

 既に日米欧の中央銀行は通貨スワップ枠を設けており、必要が生じた場合に十分なドル資金を引き出すことができる。各国中銀はさらに、レポを通じて追加的な資金を供給することができる。

 ドル資金供給スワップ協定は、2007年12月にECBとスイス国民銀行とのスワップに始まる第1次スワップ協定から、2008年9~10月のBOE、日銀、カナダ銀行、韓国銀行などを含む第2次スワップ協定へと展開した。その後、2011年11月30日にカナダ銀行、BOE、日銀、ECB、FRBおよびスイス国民銀行は、国際金融システムに対する流動性支援提供能力を拡充するためFRBとの間で締結している米ドル・スワップ取極、およびこれを原資とする米ドル資金供給オペレーションの期限を、2013年2月1日まで6か月延長し、上記中央銀行との間で、2013年2月1日を期限とする為替スワップ取極を締結した。また、ECBはスワップ協定で調達したドルをレポ取引を通じて域内の金融機関に供給できる。

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by nihonkokusai | 2012-06-16 10:27 | 国際情勢 | Comments(0)
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