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4月は都銀が債券を過去最大規模で売り越す

 5月21日に日本証券業協会が発表した4月の公社債投資家別売買高(短期証券を除く)によると、都市銀行は5兆1028億円もの売り越しとなった。1998年1月以来の数値で見ると最も大きな売り越しとなった。3月は3兆659億円もの買越しとなっていたが、4月となり期初に売りを先行させてきたものとみられる。同時に発表された国債の投資家別売買高をみると、都銀は超長期債を2687億円、長期債を2兆1068億円、中期債を2兆6454億円、それぞれ売り越していた。

 地方銀行は4453億円の買越し、信託銀行は3862億円の買越し、農林系金融機関は4492億円の売り越しとなっていた。

 生損保も9177億円の買越しとなり、超長期国債を6244億円買越していた。3月の生保による超長期債の買越額は2004年4月以降での最高水準となっていたが、4月に入っても超長期債主体の買越しは継続していた。

 そして海外投資家は1兆3616億円の買越しと3月の売り越しから買越しに転じていた。国債でみると超長期債を6111億円、長期債を4429億円、中期債を2920億円、それぞれ買越していた。海外投資家が超長期債を6千億円規模で買越したのは、2007年11月以来となる。

 このように公社債投資家別の売買高を見ると、3月に大量買い越しとなっていた都市銀行は、4月に入り大量売り越しとなっていたが、地銀・信託などは買越しとなり、生保も超長期債主体に買い越しとなっていた。そして、海外投資家の超長期債を主体としての買越しも目立った。

 4月に入っての債券相場は、4日に10年債が1.05%まで売られたが、その後は反発している。4日から5日にかけてそこそこまとまった買いが長期債や超長期債主体に入ったとの観測もあった。欧州の信用不安が再燃したことにより、10年債利回りは1%割れとなり、その後の債券相場はじり高となった。4月の公社債投資家別売買高を見る限り、都銀が大量売り越しとなったにもかかわらず、その他の金融機関とともに海外投資家の買い等が相場反発の原動力となったものとみられる。


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by nihonkokusai | 2012-05-22 10:10 | 債券市場 | Comments(2)
Commented by keiko at 2012-05-23 08:22 x
いつも懇切丁寧な回答を頂いて有難うございます。フィッチがJGBの格付けをA+に引き下げました。グローバルソブリンファンドはA以上の格付けの国債を組み入れているそうですが、JGBが更に格下げになりA-とされた場合、自動的にJGBはグロソブの運用から外されますよね。グロソブのJGBは外人持分のJGBの相当部分を占めると思われますが、A-に格下げされた時がJGB暴落の始まりとなりませんか?消費税増税が否決されればA-に格下げされる可能性大という気がするのですが、どうお考えですか?
Commented by nihonkokusai at 2012-05-25 15:02
ご返事が遅れて、申し訳ございません。まずグロソブも含め、格付けは主にムーディーズやS&Pを使っているはずで、フィッチの格下げの影響は直接ないはずです。また、グロソブ保有のJGBは日本の信託銀行保有分となっています。そして、消費増税後の格下げについては可能性はあると思いますが、その影響も実際には限定的かと予想されます。
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