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「5年国債5年ぶりのクーポン1.0%」

 8日に入札が実施された5年国債(51回債)のクーポンは、前回債から0.2%引き上げられ、1.0%ちょうどとなった。5年国債の利率が1%以上となったのは、2000年11月21日に実施された9回債の1.1%以来、実に5年ぶりのこととなった。

 この2000年11月といえば、ベストセラーとなった幸田真音さんの小説「日本国債」が発売された月でもあり、市場関係者のみならず一般の人々にも日本の国債が注目され始め時でもあった。この年は国債市場を改革しようと、すでに財務省も力を注いでおり、9月には初の国債市場懇談会が開催されている。

 しかし、金融市場関係者にとって2000年の出来事の中で、最も印象深かった出来事としては、8月の日銀によるゼロ金利解除ではなかったろうか。ちなみに現在、債券先物の建て玉も15兆円に迫っているが、これは2000年5月以来でもあり、このゼロ金利解除前の水準となっている。むろん量的緩和解除が意識されてのものである。

 そして5年国債が最初に発行されたのがこの2000年の2月からであった。2月1日に入札された第一回5年国債のクーポンは1.0%であった。2回1.1%、3回1.3%、4回1.1%、5回1.2%、6回1.3%まではすでに償還されており、7回1.3%、8回1.2%、9回1.1% も今年12月20日に償還される。このため、5年国債で1%台クーポンのものは今回の51回以降からとなり、既発5年債のほとんどは当面の間1%以下のクーポン主体となる。

 ちなみに5年国債のクーポンで最も低いのは、2003年に発行された26、27回の0.2%である。この年の5月から6月にかけて債券がじりじりと買われ、6月6日には5年国債の金利は0.145%まで低下したことなどによる。そして、これが5年国債の史上最低利回りともなっている。そして6月11日には10年国債が0.430%、20年国債も0.745%、30年国債は0.960%にまで低下していた。

 11月8日現在、10年国債は1.6%近辺、20年国債は2.1%近辺、30年国債は2.4%近辺となっているが、これと比べても異常なまでに債券が買い進まれていたことが伺いしれる。 5年国債の5年ぶりのクーポン1%ということで、8日に実施された52回の入札は好調なものとなり、債券先物の買戻しも誘った。しかし、日銀の量的緩和解除はほぼ規定路線ともなりつつあり、5年国債のクーポンは今後も1%台をつけてくる可能性も高いものと思われる。
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by nihonkokusai | 2005-11-09 09:34 | 国債 | Comments(0)
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