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個人向け復興国債が他の個人向け債券より優れているポイント

 3月5日から個人向け復興国債と個人向け復興応援国債の募集が開始された(3月30日まで)。昨日の日経新聞にも一面広告が出ていたが、今回は金額に応じて金貨や銀貨がもらえる復興応援国債も募集されることで注目が集まるものと予想される。

 今回は個人向け復興(応援)国債と他の個人向け債券と比較することで、個人向け国債の魅力について探ってみたい。

 その前に個人向け復興国債と個人向け復興応援国債は、名称がたいへん似ているため、購入する際には注意が必要である。特に10年変動タイプを購入される方は、通常の個人向け国債である個人向け「復興国債」か、金額に応じて金貨・銀貨がもらえる個人向け「復興応援国債」であるのか、そのあたり金融機関の窓口ではっきり指摘する必要がある。

 個人向け復興国債の概要、さらに個人向け復興応援国債はどのような条件で金貨、銀貨がもらえるのかについては、下記の財務省のサイトにて確認していただきたい。また、取り扱っている金融機関の窓口でも教えてくれるはずである。

「財務省サイト内の個人向け国債に関するページ」 http://www.mof.go.jp/jgbs/individual/kojinmuke/index.html

 まず、個人向け復興国債と他の個人向け債券との違いについて最も注目すべきポイントは、リターンとリスクの比較であると思われる。リターンとはたとえば利率である。これについては、条件決定のタイミングが同じ時期で同じ償還期間のものであれば、通常は個人向け復興国債より他の個人向け債券の方が高いはずである。特に個人向け劣後債などはかなり高めの設定となっている。

 ただし、個人向けの劣後債は個人向け復興債と発行量が大きく異なり、販売する証券会社なども限られ、人気化したものなどはなかなか購入が難しいケースもある。そして、額面金額も大きいなど注意すべき点がある。これについては私のブログ(牛さん熊さんブログ)にアップした「金融機関発行の個人向け劣後債を購入する際の注意点」を参照していただきたい。

 個人向け復興国債の長所としては、債券のリスクのうち「価格変動リスク」と「流動性リスク」が極力抑えられている点が大きい。1年間の途中売却ができない期間が存在しているため、流動性リスクが全くないとは言えないが、その1年を過ぎればいつでも財務省が額面で買い取ってくれる。つまり発行後1年を過ぎれば、価格変動リスクと流動性リスクはなくなることになる。これは他の債券にはない大きな魅力と言える。

 そして債券のリスクとして、もうひとつ存在する信用リスクについてであるが、国債についてはソブリンリスクが存在するのは確かである。しかし、少なくとも国内金融商品の中にあって国債は最も安全性が優れているというのが、それを運用している金融機関の認識となっている。国債以外の債券は同年限の国債の利回りが基準になり、その上乗せ金利の幅などで信用力が計られる。つまりは、個人向けを含む国債の信用リスクについては、他の個人向け債券よりも信用力は高いとの認識で良いかと思う。

 このようにリスク面を考慮すれば、個人向け復興国債は非常に有利なものとなっている。ただしその分、他の個人向け債券と比較して利率等がやや不利となっている。しかし、現在の超低金利下にあってはその差は限定的であるのも確かである。個人向け劣後債など利率が高く設定されているものもあるが、それについては購入そのものの難しさとともに、途中売却時のリスク、また信用リスクなどのリスクが存在しており、そのあたりはしっかりチェックしておく必要がある。

 最後に10年変動タイプでの個人向け復興国債と個人向け復興応援国債の選択に関しては、利率のみを考えれば個人向け復興国債の方がたぶん有利であろうと思われる。しかし、少なくとも3年間、1000万円を置いておけるのであれば記念金貨を入手できる(銀貨ならば100万円)個人向け復興応援国債も選択肢としてはありかなと思う。復興記念硬貨には金や銀の価値等だけでは判断できない価値、たとえば復興への思いを含めたものも含まれているように思う。このあたりは購入される方の判断にお任せしたいところである。


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by nihonkokusai | 2012-03-06 09:59 | 国債 | Comments(0)
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