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個人向け復興国債、販売好調の要因

 財務省が1月10日に発表した個人向け復興国債の応募額によると、昨年12月5日から30日まで募集を行った個人向け復興国債の応募額は、7454億円となり、前回3銘柄を募集した9月の応募額の約2倍となった。

 個人向け国債については3年固定利付きが毎月、5年固定利付きと10年変動利付きのものが3か月毎に発行されている。12月の募集分からは条件に変わりはないが、発行根拠法が復興財源確保法となることで、名称も個人向けの復興国債として発行される。ちなみに12月募集されたものの発行日は1月16日である。

 12月に募集されたものの募集額の内訳は、変動10年タイプが4051億円(9月募集分は2276億円)、固定5年タイプが2369億円(同、1100億円)、固定3年タイプが1034億円(同、537億円)と、それぞれ9月募集分に比べてほぼ倍増している。

 12月の個人向け復興国債の販売好調の要因としては、復興を何らかのかたちで支援したいという個人が予想以上に多かったことが、まず挙げられよう。名称は「個人向け国債」から「個人向け復興国債」と変わったが、安住財務相からの感謝状が贈呈されること以外に商品性そのものは変わっていなかった。利率設定も9月募集分とほとんど変わらず、震災から少し時間も経過している中にあり、これほど募集が増えることは私自身は予想していなかった。しかし、震災復興への思いは予想以上に強く、それが個人向け復興国債の募集増という結果に現れたものと思われる。

 また、販売する証券会社などにとっても復興支援というアピールも出来る上に、株式市場の低迷や欧州の信用危機の影響などによる投資信託などの販売落ち込みもあり、個人の資金を集めるため積極的に個人向け復興債の販売を行ったことも募集額が増加した要因のひとつと思われる。

 来年度に発行を予定している復興債2.7兆円のうち2.5兆円を個人向けに販売する計画となっているが、販売額が今後も好調となれば、全ての発行枠を個人向けにすることも財務省は検討すると報じられた。また、販売予定額からの上振れ分は、その分、国債市中消化額などを縮小させることも可能となる。

 そして、今後の個人向け復興国債の販売額に影響を与えそうなものに、3月から発行予定の新型の個人向け復興国債がある。これは変動10年タイプと同様の変動金利型の10年債であるが、当初3年間の金利は年0.05%と通常の変動金利型よりかなり低いが、4年目からは通常型と同じ金利になる。 その代わり、購入から3年間に中途換金しなければ復興記念の金貨や銀貨をもらえる。1口1000万円以上を購入した投資家は金貨(額面1万円)、100万円以上は銀貨(同1000円)を受け取る。

 プレミアム付きの復興金貨や銀貨に対して注目が集まる可能性もあり、さらに復興支援という目的も兼ね備えている新型の個人向け復興債であるだけに、かなりの募集額も期待できるのではないかと思われる。こちらの動向にも今後、注目して行きたい。


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by nihonkokusai | 2012-01-14 09:47 | 国債 | Comments(0)
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