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「日本の機械受注と米雇用統計」



事前の予想と実際の数値が良く乖離することで何故か相場に影響を与えていた日本の機械受注と米雇用統計の発表後の動きが、日米で異なったものとなってきた。

先週末8日に発表された5月の機械受注(船舶・電力除く民需)は前月比-6.7%と事前予想の-2%近辺を大きく下回り、これを受け債券先物は140円 84銭まで一気に買い上げられた、ただしこれは5月の数値ということであり短観との違いも指摘されていた。6月集計の日銀短観では2005年度の設備投資計画は、大企業が+9.4%(製造業+16.2%、非製造業+6.1%)、中小企業が-8.0%(製造業-12.5%、非製造業-6.4%)となり、前回の3月調査から大幅に上方修正されていたことを考えると、5月の機械受注に対する反応はやや過剰反応とも思われる。

ところが8日の米雇用統計においては、これまで注目されていた非農業雇用者数と事前の予想の乖離による動きはかなり限定的となった。非農業雇用者数は+14.6万人増と発表され、事前予想の+20.0万人を下回った。これまでならこれを受けて株が売られ債券が買われたりしたのだが、今回は 5月発表分が+7.8万人から+10.4万人へと上方修正された事や失業率が5.0%へと前月から0.1%改善し2001年9月以来の低水準となったことが好感され、NYダウは146.85ドルも上昇し、米20年債は一時買われ4.031%をつけたがその後売られ一時4.11%まで利回りが上昇している。

今回のNYダウの上昇の背景として、ロンドンでの同時爆破テロを受けてテロに屈するような株の下落を回避させようとの米国民の意地がそうさせたとの指摘もあるが、さもありなん。ただ、非農業雇用者数の予想との乖離に一喜一憂することが少しおかしいということに気が付いてきたのではなかろうか。今更何をと言われそうだが、ひとつの経済指標で全体を見渡すにはかなり無理もある。

日本の機械受注も同様である。債券市場ばかりか株の市場まで過剰反応するようになってしまったが、よく言われるようにあくまで機械受注は振れが大きすぎて単月の動きが全体の流れを示しているとは言いがたい。エコノミストが予想しづらい点をつけ込んで材料視しているかにも見える。実際に今日の債券先物の動きを見ると、あっさり機械受注の上昇分ははがれてしまっている。

マーケット特有の現象から特定の注目指標の流行廃りは常に存在する。しかし今後は機械受注もそれほど重視されなくなってくるのではないかとも思われるのだが。
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by nihonkokusai | 2005-07-11 13:00 | 債券市場 | Comments(0)
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