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牛熊ゼミナール金融の歴史第34回 南北戦争後の投機と恐慌

 アメリカでは南北戦争時の不換紙幣発行増によるインフレなどから兌換制度への要望が強まり、1873年の「貨幣法」によって金本位制をアメリカの通貨制度として定め、1879年に施行されました。この金本位制への移行が、その後の不況やデフレの要因とされ、金銀複本位制を求める運動も広まりました。しかし南アフリカやアラスカなどで金鉱が発見され金貨の鋳造が増えたことで、こういった運動も収まり、1900年3月に議会は金とドルを固定させる「金本位制」を明記した通貨法を制定し、これによりアメリカでの金本位制が確立されたのです。

 南北戦争後、アメリカはイギリス資本などをもとにして北部を中心に急速な工業化により経済発展を遂げました。1859年のペンシルバニア州での油田の発見、1869年にオマハとサクラメントを結ぶ最初の大陸横断鉄道が開通、1882年にはエジソンの電灯が点りました。鉄道や道路インフラも整備され、アメリカは巨大な生産力を保持するようになり、工業生産は1894年には世界一となるまでに発展したのです。

 イギリスでも起きた鉄道株を中心とした投機ブームが、アメリカ合衆国でも生じ、この投機の反動による恐慌も繰り返されていました。1869年9月には金の投機などの反動による暴落が発生しました。さらに1873年にも株の暴落が起き、ニューヨーク証券取引所が開設以来始めて取引を停止しました。この暴落の影響で恐慌が発生し、年末までに5千社以上が倒産し、ノーザン・パシフィック鉄道と、50近いニューヨークの証券会社が破産しました。

 1907年にも投機の反動による金融危機が発生し、JPモルガンによるトラスト・カンパニー・オブ・アメリカへの救済により、このときの危機は終息しました。この時代に鉄鋼王カーネギー、石油王ジョン・ロックフェラーなどの富豪が現れた反面、下層の人々は貧困に喘いでいました。当時は「金メッキ時代」とも呼ばれていました。「金メッキ時代」とは1872年に出された小説の名前ですが、この小説はアメリカ合衆国急激な経済成長に伴う拝金主義を皮肉り、政治経済の腐敗や不正を風刺したものです。この作者の一人がマーク・トウェインです。


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by nihonkokusai | 2011-11-14 18:10 | 金融の歴史 | Comments(0)
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