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牛熊ゼミナール金融の歴史第25回 大名貸し

 全国の諸藩は大坂の蔵屋敷を通じて年貢米のほか特産物を売却し、その資金で必要な物資を購入していました。蔵屋敷ではこれらの売買業務を商人に委託しており、産物の搬入や保管の業務は蔵元と呼ばれたのに対し、売上代金の回収や為替の取り組みなど金融に関する業務は掛屋と呼ばれ、大手の両替商が行っていました。諸藩の財政は主に米で成り立っていたのですが、年貢米の売却による収入が秋から冬に集中するのに対し、諸費用の支払いは毎月あることで、収入と支出に期間のズレが生じました。この季節的な収支不足調整のためのつなぎ資金を供与したのが、掛屋と呼ばれた両替商であり、この一時的な資金の貸付が「大名貸し」と呼ばれたものです。

 江戸初期において大名は社会的信用が高く、商人にとっても安全かつ有利な資金運用先となっていました。ところが、藩の財政事情の悪化により、江戸中期に入り「お断り」と称して借金の未払いが続きました。大名に対しての社会的信用が低下し、「お断り」に対応するために両替商は今で言うところのシンジケート団を組織し、貸し倒れリスクのための情報共有も行われるようになったのです。江戸時代後期になると、大名の財政はより深刻化し、両替商の融資態度はさらに慎重化したことで、次第に大名貸しは衰退し、諸藩の財政は藩札の発行などに頼るようになって行きました。


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by nihonkokusai | 2011-11-02 16:07 | 金融の歴史 | Comments(0)
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