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牛熊ゼミナール金融の歴史第21回 江戸時代の金銀銅の海外流出

 1639年に幕府はポルトガル船の入港を禁止し、いわゆる鎖国に入ったのですが、これにより日本の貿易高は減るどころかむしろ増加しました。ライバルのポルトガルが日本市場から撤退し、これによりオランダは世界最初の株式会社である東インド会社を経由した日本との貿易で大きな収益をあげ、17世紀に欧州での繁栄を築き上げたのです。

 ポルトガルは日本の銀を介在してのアジアでの三角貿易を行っていましたが、オランダも同様に中国で購入した生糸などを日本に持ち込み、それを銀と交換したのです。これにより大量の生糸が日本に流入するとともに、大量の銀が海外に流出しました。またオランダはインドとの貿易に金を使っていたことで、オランダ経由で大量の金も流出していきました。

 幕府は金銀の流出を防ぐために、金や銀の輸出禁止などの政策を打ち出すものの、国内に生糸や砂糖などの輸入品への需要が強く国産品では対応できなかったことで、結局、その対価として金銀が用いられたことで解禁せざるを得なくなり、金銀は流出し続けたのです。

 日本の金銀の流出先としては、貨幣の材料として銀を必要としていた中国だけでなく、インドなどに流れ、また金貨についてはインドネシアのバタフィア(現在のジャカルタ)で日本の小判がそのまま流通しており、オランダ本国でもホーランド州の刻印の打たれた日本の金貨が使われていました。

 金銀の流出制限のため幕府は1685年に貞享例を施行し貿易額そのものを規制しました。また、元禄の改鋳などにより金銀の質を低下させたことから、貿易の支払いに対しては、金銀に変わり、次第に俵物と呼ばれる加工食品とともに銅が使われるようになったのです。


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by nihonkokusai | 2011-10-27 18:47 | 金融の歴史 | Comments(0)
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