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日銀は追加緩和を決定、資産買入れ等の基金を5兆円増額

 本日の金融政策決定会合において日銀は予想されていたように追加緩和を決定した。資産買入れ等の基金を50兆円程度から55兆円程度に5兆円程度増額することを8対1の賛成多数で決定した。この増額分は長期国債が対象となる。反対したのは宮尾委員で、宮尾委員は資産買入れ等の基金を10兆円程度増額し60兆円にすることを主張した。

 増額にあたっては、国債の残存期間を2年以下から5年以下に延ばす案も出ているとの観測もあったが、それは見送られた。日銀はこの基金とは別に、年間21.6兆円の長期国債の買い入れを行なっている。これには日銀券ルールという自主ルールが設けられているが、この基金による買い入れ及び国庫短期証券はこのルールには縛られていない。

 追加緩和の理由として日銀は、物価の安定が展望できる情勢になったと判断するにはなお時間を要すると予想され、国際金融資本市場や海外経済の影響で、経済・物価の見通しがさらに下振れするリスクにも注意が必要のためとしているが、これは文面にはないが円高対応のためと見ざるを得ない。

 意外感があったのは宮尾委員の反対であり、しかも追加緩和そのものに反対したのではなく、基金の増額が5兆円では足りないとして10兆円の増額を主張した。そろそろ全員一致ではまずいと思ったので反対してみた、わけではないと思うが、とりあえず反対票が出たことは委員会制度の透明性を高める上でも好感されよう。

 9月14日の函館における宮尾委員の講演の中では、「製品・部品を輸出しているわが国の企業にとっては、円高の影響を輸出先の国の物価上昇で緩和することができないために、相当厳しい競争を強いられることになります。」といった発言があるなど、かなり円高による悪影響について述べていた。また、デフレ予想の長期化なども懸念するなどしており、今後は今回の反対票もあり、ハト派としてイメージされてくるものと思われる。

 今回の追加緩和については、すでにその予想が報じられており、直接的な影響は限られよう。白川総裁を信頼していると安住財務相は今朝発言していたが、その安住財務相は本来、介入と日銀の追加緩和のセットが効果的のはずが、介入そのものは対外的な配慮なのかはわからないが、いまのところ控えている(14時半現在)。このため、追加緩和効果はそれほどは大きくはないと思われされ、実際に市場への影響も限定的なものとなっているようである。


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by nihonkokusai | 2011-10-27 14:09 | 日銀 | Comments(0)
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