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今後の債券相場を見る上での注意点

 ここにきて世界的なリスク回避の動きが強まり、安全資産として米国債や英国債、そしてドイツ連邦債が買い進まれ、日本国債も直近の高値を試す展開となった。この背景としては、ユーロ圏の経済成長の鈍化や、米国景気のソフトパッチへの懸念などがある。

 このため18日にはドイツ連邦債が2.03%近辺、英国債も2.23%近辺と過去最低水準まで低下し、米10年債利回りも一時、1.976%と記録的な低水準にまで低下した。イタリアやスペインの10年債利回りは、5%近辺で落ち着いていたことで、欧州諸国の債務不安が新たに再燃したような動きでもなかったものの、今度は欧州の金融機関に対しての懸念も強まりつつある。

 米国債高や株安などから、日本国債も買われ、10年債利回りは1%を割り込んだ。しかし、利回りの低下ピッチは鈍かったといえる。円高などから介入観測とともに日銀の追加緩和期待も出ているが、すでにかなり低位にある日本国債の利回りは低下余地が限られている。10年債利回りが2006年3月につけた0.43%という最低水準まで低下するような気配はいまのところない。

 これまでの日本の10年債利回りの推移を見てみると、1990年に8%台にあったものが、その後、ほぼ一本調子で低下し、1998年に1%を割り込んだ。その後は1%台を中心にしたレンジ相場が続いている。それに対して、英独米の10年債利回りは1990年から1998年にかけての日本のように低下の途中であるとも言えそうである。

 ただし、2%というのは日本の10年債利回りも節目とされている水準であることから、日本の過去の10年債利回りの推移を見る限り、2%水準からの低下ピッチは鈍るのではないかと予想される。

 今週は23日に流動性供給入札、25日に20年国債入札が予定されているが、相場の地合は悪くないものの、高値警戒などが出てくると投資家の購入意欲が鈍る懸念もあるため、この入札の動向についても注意が必要となる。

 また、26日のジャクソンホールでのバーナンキFRB議長の講演も注目されている。ワイオミング州にあるジャクソンホールで、25日から27日の予定でカンザスシティー連銀が主催する経済シンポジウムが開催される。昨年のこの講演でバーナンキ議長はQE2について言及していたことから、今回も追加緩和策に言及するのではとの期待が高まっている。ただし、QE3まで踏み込むとの見方は少なくなってきている。

 そして、民主党の代表選挙の行方も気掛かり材料となりうる。財政再建を進めようとしている野田佳彦財務相が代表となれば、債券市場は好感しよう。しかし、民主党代表選に出ないと思われていた前原前外務相が立候補に前向きな考えを示しており、代表選の行方が混沌としてきた。

 この代表選の結果などを見た上での格付け会社の動きにも注意したい。特にムーディーズ・インベスターズ・サービスによる日本国債の格下げの可能性もありうる。ただし、格付投資情報センター(R&I)による日本国債の格下げについては、当面は回避されるのではないかとみている。


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by nihonkokusai | 2011-08-23 10:48 | 債券市場 | Comments(0)
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