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民主党代表選をきっかけとした政治改革への期待

 民主党は、菅総理退陣後の代表選挙の日程について、今月28日または29日に行う方向で調整に入ったと報じられている。

 代表選の出馬を目指す候補には、野田佳彦財務相、馬淵澄夫前国土交通相、樽床伸二元国対委員長、小沢鋭仁元環境相、鹿野道彦農相、海江田経済産業相などの名前が挙がっている。

 このうち野田佳彦財務相は、大連立構想を打ち出して選挙の争点にしようとの動きがあるが、震災復興に関わる増税が争点となる可能性もある。

 市場関係者にとり、増税にも関わるが財政再建派か積極財政派かの違いも注目されよう。財政再建派としては野田佳彦財務相がいるが、積極財政派としては小沢鋭仁元環境相や馬淵澄夫前国土交通相がいる。

 市場に対して波風を立てることがないのは野田佳彦財務相であるとみられ、市場関係者も野田氏が最も次期首相にふさわしいとの認識が、アンケート調査などからも示されている。

 私個人も財政規律を意識している野田氏がふさわしいと思うものの、かといって野田氏が首相になって、財政再建策が積極的に進められるのかといえば、民主党内部での増税反対派も多いためかなり難しい状況にある。

 国会がねじれ現象を起こしているだけでなく、民主党も自民党も内部がかなりねじれている。そのねじれを解消しないことには、財政再建を進めることは難しいことになる。このため、リフレ派と呼ばれるような候補が首相になったほうが、むしろ打開策になるとの見方も出ている。

 つまり、デフレ脱却を最優先にし、積極的な国債増発による財政政策を行い、日銀の国債引き受けによりインフレ政策を実施する。さらに日銀法を改正し政治的な圧力を強めた上で、インフレターゲットを導入させ、物価上昇を促すとともに、それが行き過ぎた際にはブレーキをかけようとする首相の登場への期待(?)である。

 このような発想の国会議員はかなり多い。今回は代表選への出馬の可能性は薄いと思われる前原氏も日銀による国債引き受けについて前向きの発言をしていた。その前原氏は野田氏を支援する可能性もあるようだが、政策の違いがネックとなる可能性がある。

 もしもリフレ派と呼ばれるような候補が首相になり、立場が変わったとたんにそれまでの主張を取り下げるようなことなく、日銀による国債引き受けなどを本当に実施させようとすれば、今度は反リフレ派から猛烈な批判を受ける可能性がある。また、その際には日銀総裁をはじめ、日銀幹部が総辞職する可能性すらありうる。

 また、財政再建に向けて努力している欧米諸国からは、巨額債務を抱えていながらも、財政再建には手を触れず欧米でも禁止されている中央銀行による国債引き受けを実施しようとする日本に対して、かなり批判が強まることも予想される。

 国民世論も大きく分かれ、反リフレの声が高まれば、解散総選挙に追い込まれる可能性もある。財政再建の是非がそこで問われるとなれば、民主党対自民党という対立の構図はおかしい。むしろ、政党が再編されて、財政再建グループとデフレ脱却のグループに分かれてもらい、日本の将来にむけてどちらを選択すべきか国民に問いかけるべきである。

 かなりリスクを伴うが、小沢鋭仁元環境相や馬淵澄夫前国土交通相が仮に首相となれば、むしろねじれた政治がいっきに解消される可能性もないとは言えない。もちろん、野田氏が首相になって強いリーダーシップを発揮し、財政再建路線を推し進めるという可能性もあり、そこに多少の期待もしたいところではあるのだが。


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by nihonkokusai | 2011-08-19 08:24 | 国債 | Comments(0)
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