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IMFトップとなるラガルド氏

 IMFは6月28日に次の専務理事にフランスのラガルド経済財政産業相が選出されたと発表した。女性がIMFのトップに就任するのは初めてとなる。

 次期専務理事候補としてはラガルド氏のほか、メキシコの中央銀行のカルステンス総裁が立候補していたが、ラガルド氏が欧州や新興国の中国に加え、最大の出資国の米国、それに次ぐ日本の支持を得て選出された。

 IMFは現在、ギリシャの債務危機に直面するなどしており、ラガルド氏は就任直後からその手腕が早速問われることになるが、これまでフランスの経済財政産業相としての実績からもその調整能力は高く評価されているようである。

 ラガルド氏は弁護士出身で、農業・漁業相などを経て2007年6月に経済財政相(財務相に相当)に就任したが、G8では初めての女性財務相でもある。ちなみに、日本で過去、女性が大蔵大臣もしくは財務相に就任した例はない。

 ラガルド氏はアメリカで働いた経験もあるようで、テレビ番組に出演した際にも完璧な英語でのやり取りをしたと伝えられている。また、30日の日経新聞ではその人柄について、女性政治家として成功しながらエリート臭がなく飾らない性格と伝えており、フランス国民に親しまれているそうである。

 財務相として2007年から4年間務めていたということはサブプライム・ショック、リーマン・ショック、ギリシャ・ショックなどで混乱した欧州の財政金融問題での舵取りに対して重要な働きをしてきたことになる。これに対し金融市場関係者の間からも、ラガルド氏に対する批判めいたコメントはあまりみられず、調整能力を中心としてのその手腕に対する評価は高いようである。

 今後、ラガルド氏はIMFのトップとしてEUやECBと協議を行いながらギリシャなどの債務問題について難しいかじ取りを行わなければならないが、欧州の債務問題を抱えたIMFのトップとしては適任ではないかと思われる。

 日本に関しては、この人事による直接的な影響はないように思われる。しかし、いずれIMFが日本の債務問題に関与してくる可能性がないとは言えない。ただし、日本の場合にはその債務残高が大きすぎてIMFでも対処できないとの見方もある。とにかくラガルド氏をトップとするIMFが日本に関与する前に、自らの債務問題を解消すべきであると思うが、どうも流れはその反対方向に向かっているようにも感じるのである。


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by nihonkokusai | 2011-07-01 08:34 | 国際情勢 | Comments(0)
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