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JGBCCを知っていますか

 2005年5月から日本国債清算機関(JGBCC:Japan Government Bond Clearing Corporation)の業務が開始された。日本国債清算機関は、国債市場の主要プレーヤである証券会社・銀行・短資会社等の共同出資により2003年10月に設立されたものである。

 現物国債のほとんどが店頭で取引されており、約定から決済への過程は、約定から照合、そして清算、決済といった流れとなっているが、清算機関が創設される以前は、清算がないまま各当事者が相互に日銀ネット上で決済を行なっていた。

 しかし、清算機関が創設されたことにより、参加者同士の取引に関わる決済は、原則に日本国債清算機関に集約され、清算(ネッティング)を経て決済を行うことが可能となったのである。

 つまり参加者は決済上の相手方リスクを負うことなく、ネッティングにより決済量を大幅に減少させた上で、安全かつ効率的に決済することが可能となっている。

 国債の決済に関して過去の動きを見てみると、1995年時点ですでにアメリカ、イギリスなどは約定日から起算して2営業日目(T+1)つまり翌日決済を行っていたが、当時日本ではまだ特定日決済の5・10日決済をおこなっていた。

 特定日決済とはある期間に約定された取引の決済をすべて特定の日に行う決済である。これに対して取引を常に約定日から一定期間経過後に決済するのはローリング決済と呼ばれる。

 その後、日本でも1996年9月19日の売買分より、約定日から起算して8営業日目(T+7)に決済を行うローリング決済に移行した。そして、1997年4月21日売買分からは約定日から起算して4営業日目(T+3)に決済を行うことになり、現在に至る。さらに、2014年4月23日約定分からは3営業日目(T+2)に決済を行う予定であるが、T+1に向けての検討も進められている。

 国債など金融商品の決済期間の短縮は、未決済残高を減少させ、結果として決済リスクを削減するための有力な手段となる。たとえば急激な相場変動が起きた際にも決済不履行などの事故が生じる決済リスクを軽減させられる。

 1994年には証券と資金の振替が同時に行われる決済方式であるDVP決済(DVP、Delivery versus Payment)が導入された。これは資金の受払いと国債の受渡を相互に条件付け、一方が行われない限り他方も行われないといった仕組みである。

 さらに2001年からは国債決済にRTGS(即時グロス決済)(RTGS、 Real-Time GrossSettlement)が導入された。システミック・リスク(個別の金融機関の支払不能等や、特定の市場または決済システム等の機能不全が、他の金融機関や市場にもその影響が及び連鎖的に決済不能を引き起こし金融システム全体の機能が失われてしまうリスク)に対応するため、日銀ネットを使った決済については、1日の決まった時間に多くの受払いを、まとめて受払差額のみを決済する方式(時点ネット決済)から、個別に随時決済を行うRTGS(即時グロス決済)という方式に一本化したのである。

 RTGSによる決済では、1件ずつ即時に決済を行うため、ある金融機関で決済不能が生じても、その影響を受けるのは取引相手の金融機関だけとなり、そこから連鎖的な決済不能といった事態は回避できる。

 さらに日本国債清算機関(JGBCC)が登場したことにより、国債決済はさらに安全、効率化が進むことになる。現在、国債の決済(レポを含む)のうちJGBCCはおよそ4割程度のシェアを占めている。リーマン・ショックを受けて、クリアリング・ハウスの重要性も意識されたことから、、今後さらに拡大すると予想されている。

 今後はT+2から、さらにT+1に向けて国債決済期間の短縮も進められる見通しであり、ここにはレポの問題も絡むため簡単ではなさそうであるが、国債の決済に関しても欧米と同様のシステムが構築されつつあるのである。


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by nihonkokusai | 2011-06-27 08:11 | 国債 | Comments(0)
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