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日本国債は誰が保有しているのか

 6月17日に発表された資金循環統計(速報)(1~3月期)のデータを基にして、2010年度末における日本国債の保有者の内訳を見てみることにする。

 日本国債の最大の保有者は、銀行など民間預金取扱機関である。ここにはゆうちょ銀行も含まれるが、286兆3280億円となり、全体に占めるシェアは39.4%とほぼ4割を占める。前回の2010年12月末(速報値)に比べて約3.6兆円の増加となった。

 民間の保険・年金にはかんぽ生命も含まれるが、175兆3205億円となり、全体に占めるシェアは24.1%となり、全体の四分の一を占める。2010年12月末(速報値)に比べて0.9兆円の減少となった。

 そして、公的年金は73兆8854億円となり、シェアは10.2%であり、2010年12月末(速報値)に比べてこちらも約1兆円の減少となった。

 また、投信など金融仲介機関も35兆9482億円と4.9%のシェアとなっている。2010年12月末(速報値)に比べて約4.7兆円の減少となり、今回最も減少額が多かった。これは震災と原発事故による資金流出が影響していた可能性もある。

 個人向け国債などを購入している個人は、家計として集計されており、31兆1209億円で4.3%のシェアとなっている。2010年12月末(速報値)に比べて約1.8兆円の減少となった。

 このように銀行・保険・年金、さらに投信等や家計で、日本国債の83.0%と8割近くを占めており、個人の資金が預金や保険料、年金積立、投信などを通じ、さらに個人け国債などを通じて直接に国債投資に向かっており、日本国債を支える構図となっている。

 その個人の資金、つまり家計の金融資産は2011年3月末現在、1476兆4036億円であり、金融資産と負債差額では1110兆1033億円である。それに対して資金循環統計上での国債残高は726兆2680億円となっている。

 その他としては、海外が36兆5106億円でシェアは5.0%となった。2010年12月末(速報値)に比べて1.4兆円増加している。それでも日本国債における海外保有はわずかに5%でしかない。

 日本銀行は60兆2695億円で8.3%のシェアとなっている。2010年12月末に比べて2.2兆円の増加となっている。これは日銀による国債買入れによって保有しているものである。さらにその他が26兆8849億円であり、3.7%のシェアとなっている。

 このように、2011年3月末時点での国債の保有者を見ても、国内資金が国債を買い支える構図が続いている。まだ国内資金には余裕もあろう。だからこそ、現在でも国債を国内投資家は安心して購入している。

 しかし、家計の金融資産は有限であり、その増加ペースは頭打ちになっているのに対して、国債残高は今後、さらに増加し続ける。いつか国内資金で国債を買い支えることが難しくなることが予想されるため、それを迎えることがないように、余裕のあるうちに国債残高の増加ペースは抑える必要がある。

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by nihonkokusai | 2011-06-21 08:45 | 国債 | Comments(0)
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