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日米のねじれ国会による国債発行問題

 オバマ米大統領はテレビのインタビューで「米国の十分な信頼と信用が裏付けられず、米国が債務返済の約束を守らない恐れがあると考えるなら、金融システム全体が破綻する可能性がある」と指摘した。

 米財務省は16日、ガイトナー財務長官が議会に宛てた書簡を公開し、債務の総額が、議会の定めた上限である14兆2940億ドルに達したと発表した。債務上限到達の影響を回避するため、政府年金基金への支出を取り止める特別措置を講ずることにより、議会に提示した債務上限引き上げの期限の8月2日までは債務不履行といった最悪の事態を回避できる見通しである。

 米国での債務上限引き上げについては、5月中の合意の可能性はかなり低くなっており、7月が濃厚な合意の時期として浮上しているとの見方も出ている。

 これに対して、日本では菅総理と岡田幹事長が15日夜に総理大臣公邸で会談し、今年度の公債特例法案について、今の国会で成立させるため今月中には衆議院を通過させる必要があるという認識で一致したと報じられた。

 菅総理と岡田幹事長は成立のめどが立っていない公債特例法案について、6月22日までの今の国会の会期内に成立させなければ夏以降の予算の執行に支障が出るほか、震災復興にも影響しかねないなどとして、今月中には衆議院を通過させる必要があるという認識で一致したそうである(NHKより)。

 現時点では民主党が頼りにしているとみられる公明党は、菅政権の延命に手を貸すような対応を安易に取るべきではないとして、反対の方針を崩さずにいる。6月22日までに特例公債法案が成立する目処はまったく立っていない。

 日本の財務省も特例公債法案が成立しないまま今年度入りしたことで、予算のやり繰り等を行なっているが、それにも限界があり、夏に入る前には成立の目処をつけないと不測の事態が発生する可能性がある。

 日米政府ともに政府債務を巡っては同じような状況に追い込まれている。市場ではそれでもさすがに政府封鎖やデフォルトは回避されるであろうとの認識ではある。ただし、米連邦債務上限引き上げについては米国民の47%が反対しているとの調査結果もあり、予断は許さない。日本でも野党の協力を得る必要があるとみられ、そうなれば今年度予算そのものが大きく見直される可能性があるなど、難しい問題を抱えている。

 しかし、時間は待ってはくれない。特に日本では震災復興という重要な問題も抱え、政府の財政が行き詰まるようなことは避けなければならないはずである。日米の政府と議会がどのような折り合いを見せるのか。今後の動きに注目する必要がある。


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by nihonkokusai | 2011-05-17 08:23 | 国債 | Comments(0)
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