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震災を受けての日銀の今後の動き

 4月6日から7日にかけて、日銀の金融政策決定会合が開かれる。日銀は今回の会合で、東日本大震災の被災地金融機関を対象に、復興支援のため低利の貸出制度の創設を検討すると一部報じられている。

 日銀は1995年1月の阪神大震災時にも被災地金融機関の復興融資を支援するため、同年7月から公定歩合(基準割引率および基準貸付利率)で期間1年(その後1年延長)、総額5000億円の貸出制度を創設していたことで、同様の対策を実施する可能性がある。

 また、今回の東日本大震災が阪神淡路大震災より影響が広域かつ多岐にわたっていることを受けて、中小金融機関を含む全金融機関を対象とし、貸し出し上限は当面1兆円程度とする方向で検討しているとの報道もあった。

 日銀は2011年3月11日の東日本大震災を受けて、週明けの14日の朝から日銀は動いた。まず、資金の出し手が資金放出を控える動きが広がり、コール市場での取引が成立しない状況がみられたことから、金融機関などの決済の安定性を確保するため、日銀は大量の資金供給を実施したのである。

 また、3月14日から15日にかけて開催予定の日銀の金融政策決定会合は、14日のみの開催とした。これはできるだけ早く結論を出すための措置である。この決定会合で日銀は追加緩和を決定し、資産買い入れ基金を総額5兆円から10兆円に拡充した。企業マインドの悪化や金融市場におけるリスク回避姿勢の高まりが実体経済に悪影響を与えることを未然に防止することが目的であり、リスク性資産を中心に資産買入れ等基金を増額した。

 このように日銀は震災を受けて、積極的な資金供給などを行ってきたわけであるが、今後は復興に向けた支援を主体として行ってくることが考えられる。また、4日に発表された震災発生後分を再集計した短観では大企業・製造業の業況判断DIで先行きが地震前でプラス3、地震後はマイナス2となるなど悪化を予想していた。しかし、原発事故や計画停電なども加味されると、この数値そのものもやや楽観的との見方もあり、震災による景気への影響も今後の大きな課題となる。

 そのためには、日銀による国債買入増額なども検討課題に入る可能性がある。念の為、国債引受ではなく国債買入である。日銀の金融調節手段のひとつに国債の買入がある。日銀は財政法の第5条により国債の引受を禁止されているが、金融調節のひとつとして国債の買い入れを行なっている。市中の金融機関や証券会社などが保有している中長期国債を日銀が買い入れるものである。


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by nihonkokusai | 2011-04-05 09:19 | 国債 | Comments(2)
Commented by keiko at 2011-04-05 15:26 x
復興資金の調達について経済評論家の荻原博子さんは今日の朝日新聞で「政府は70兆円の米国債を持っているので、それを担保に資金を得る」ことを提案してます。「国債の日銀引き受け」で財源を確保とも言ってますので、「米国債を担保に国債の日銀引き受け」の主旨だと思います。こんな事が可能でしょうか?政府所有の米国債は外貨準備の一部であり、外貨準備は為替介入の積み上げ、為替介入はFBで調達した借金です。米国債は既にFBの担保になっているのに、もう一度、国債の担保にできるものでしょうか?ご教示下さい。
Commented by nihonkokusai at 2011-04-05 19:17
以前にこのブログでも触れましたか、主に借金で購入したものを担保にしてのさらなる借金は、政府そのものの信認低下を招くだけです。暴論と言っても良いのではないでしょうか。それを当然のように取り上げるマスコミにも問題はあると思います。
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