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昨日、円が史上最高値を更新し、G7は協調介入で合意

 昨日朝方、外為市場で大きな動きがあり、ドル円は一時76円台をつけ(日経新聞によると76円25銭近辺まで)、1995年4月の79円75銭を割り込み、円はドルに対し過去最高値を更新した。この際の為替市場の動きを見ると、ちょうど参加者が薄い時間帯にであったことで、ストップロスなどを巻き込んでの短時間での急激な円高となったとみられるが、その発端は、福島の原発絡みのニュースであった可能性がある。

 そのひとつは、ルース駐日米大使が福島第1原発の半径80キロ圏内に在住する米国民に対し予防的措置として、圏外への避難を勧告したこと(時事通信)。また、英外務省が日本にいる英国人に対し、東京と東京の北部からの退避を検討するよう呼びかけたこと(朝日)。さらに欧州委員が福島原発を制御不能と発言したと伝わったこと(ロイター)などがあった。

 現在の外為市場では、東日本大震災を受けて状況の悪化が伝えられると円が買われやすい地合いとなっている。これは、日本企業が手元資金を厚くするために海外資産の売却をするとの観測や、日銀が積極的に資金供給を行っているものの、対日銀以外での取引は閑散となっており、外資系金融機関はなかなか円資金が取りづらくなっていることなどが影響していた可能性がある。このために、原発絡みのニュースにも、外為市場では円買いで反応し急激な円高を招いたものとみられる。

 今回の円相場の最高値更新を受けて、日米欧の先進7か国(G7)の財務相・中央銀行総裁が日本時間の今日、緊急電話会談を行った。その結果、日本当局の要請に基づき協調介入に参加で合意し、さっそく午前9時から日本の財務省は介入を実施した。今回の協調介入には米、カナダ、そして欧州中銀が参加する。このG7での声明とともに介入を受けて、ドル円は79円台から一気に81円台をつけ、ユーロ円も111円台から114円近辺に跳ね上がった。この円高修正を受けて朝方に日経平均株価は9100円台を回復し、債券先物は売られて一時139円30銭近辺まで値を下げた。

 今回の円高についてはいろいろと要因もあったとみられるが、市場のセンチメントにおいて危機感が強まるほど円買いに走りやすくなっていたことで、今回の協調介入はそのセンチメントを変化させる可能性がある。今回の円高に対しては投機的な動きとの指摘もあったが、それよりも円高の動きを加速させたものはロスカットなり、ポジション調整なりの動きが主因であった可能性がある。しかし、今回の介入により円高の動きが多少なり修正されれば、そのような動きも抑えられるものとみられる。

 債券市場に関して今回の円高修正の動きは、株高などにより売り要因となるが、その影響は限定的と見ている。円高・株安により決算期末を控えての債券の益出し売りの懸念もあったことで、むしろそういった懸念が払拭される可能性もある。


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by nihonkokusai | 2011-03-18 10:02 | 日銀 | Comments(0)
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