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米国の暫定予算を巡る攻防と日本の財政問題

 日本では来年度予算案の年度内成立が確定したものの、特例公債法案など歳入に関する予算関連法案については、衆院再可決に必要な三分の二の議席に届かない状況にあるため年度内に成立しない可能性が極めて高まった。今後の予算関連法案を巡る与野党の攻防に注目したいが、与党民主党、野党自民党ともにお互いの政策批判が中心であり、肝心の財政問題は棚上げされている。

 これに対して米国では財政再建を巡って与野党が対立している結果、2011年度の暫定予算が3月4日に期限切れとなり、連邦政府機関が閉鎖される可能性が出てきた。米国の与党民主党と野党共和党もお互いに非難し合う状況となっているが、それは歳出削減を巡る攻防である。

 共和党が多数派の下院は低所得層向け補助金や教育、治安分野など610億ドル以上の歳出削減策を盛り込んだ2011年度予算案を本会議で可決した。しかし、今週審議に入る上院の民主党は強く反対しており、オバマ大統領も下院法案には拒否権を下す構えである(2月28日付読売新聞より)。

 もし3月4日に期限切れを迎える2011会計年度の暫定予算が延長できなければ、連邦政府機関は1995~96年以来となる閉鎖に追い込まれることになる。1995年にクリントン政権と野党共和党の対立は激しくなり、米国での新年度開始の10月になっても予算案が可決できなかった。このため政府職員を一時帰休させたり政府機関を数週間閉鎖するなど、政府が11月と12月に二度機能停止に追い込まれる事態となった。

ロイターによると、米下院は1日に2週間の政府資金を確保するための「つなぎ法案」を335票対91票で可決したと伝えられた。上院も直ちに延長を認める見込みであり、政府機関の閉鎖はいったん回避される見込みだが、わずか2週間の延長しか認められないことになる。

 日米ともに予算に絡んで、ねじれ国会にともなう与野党の攻防が続いている。しかし、日本の場合には最重要事項であるはずの財政再建に向けての与野党の論点の違いが明確ではない。英国ではすでに軸足を財政再建に移している。米国も財政再建が中心課題となっている。しかし、先進国中最も債務状態の悪い日本では、足の引っ張り合いをするだけで、肝心の財政再建問題は二の次になっているという情けない状況にある。これは国民の意識の問題なのであろうか。

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by nihonkokusai | 2011-03-02 08:49 | 国債 | Comments(0)
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