牛さん熊さんブログ

bullbear.exblog.jp ブログトップ

長期金利は1.3%台に上昇

 米労働省が4日に発表した1月の雇用統計によると、失業率(季節調整値)は9.0%となり、前月に比べて0.4%の改善となった。これは2009年4月以来の低水準となり、市場予測の平均9.5%(日経調べ)を大きく下回った。

 また、非農業部門の雇用者数は前月比3.6万人増となり、市場予測の平均14.8万人(日経調べ)を大きく下回った。また、11月の数値が7.1万人増から9.3万人増に、12月の数値が10.3万人増から12.1万人増に、それぞれ過去の数値が上方修正された。

 今回の雇用統計については大雪などの影響が加味されているとみられ、受け取り方は難しい面もあるが、製造業主体に雇用が緩やかながらも改善していることを示す内容であった。バーナンキFRB議長による「近いうちに雇用者数の増加や失業率の低下をみることができるだろう」との発言通りの内容と言える。

 雇用統計は米債への売りを加速させる材料となり、4日の米10年債利回りは3.64%近辺に上昇し、一時3.66%と昨年5月4日以来の水準をつけた。これにより、米長期金利は今年に入ってから続いていたレンジ相場を上抜けた格好となったと言える。

 雇用統計はあくまで米長期金利上昇のひとつのきっかけであり、今回の米国の長期金利上昇の背景には、1月の米ISM製造業景気指数の改善などを受けた景気回復への期待、さらに原油などの商品市況の上昇などを背景としたインフレ懸念などがある。

 さすがにFRBによる利上げまでは織り込めないものの、6月末までとなっているFRBによる国債買入がここで停止される可能性もあり、国債需給への懸念が出てきてもおかしくはない。ただし、現実にはFRBのよる国債買入停止は難しいとみている。買入そのものが国債需給にかなり織り込まれてしまっており、現状のペースで買入を継続させるか、多少ペースを落としても買入は継続させるのではないかとみている。

 現在の日本の債券市場は米債の影響を非常に受けやすくなっており、日本の長期金利ももみ合いから上放れて再び上昇局面入りする可能性が高まった。実際に7日の東京市場では長期金利は一時1.300%をつけ、昨年の12月15日、16日につけた1.295%を上回ってきている。ただし、債券先物中心限月については12月16日につけた直近安値の138円16銭には届いていない。

 10年債利回りでの1.3%台ではいったん投資家の押し目買いも入るとみられるが、日米の債券がともにレンジ相場から脱しつつあるため、今後の動向を見極めたいとして投資家もしばらくは慎重姿勢で望むものとみられる。

 今後の動向を見る上では、国内要因よりも特に米債の動向が大きな変動要因となり、米債が下げ止まらなければ円債も下値模索の展開が続くことが予想される。今週は8日から10日にかけて総額720億ドルの3年と10年、30年債の米国債入札が予定されており、こちらの動向にも注意が必要となろう。


*** 「牛さん熊さんの本日の債券」メルマガ配信のお知らせ ***

「牛さん熊さんの本日の債券」を10月1日からメルマガで配信しております。
登録申込当月分の1か月は無料でお読み頂けます。
価格は税込で月額1050円です。ご登録はこちらからお願いいたします。
http://www.mag2.com/m/0001185491.html
[PR]
by nihonkokusai | 2011-02-08 09:50 | 債券市場 | Comments(0)
line

「債券ディーリングルーム」ブログ版


by nihonkokusai
line
クリエイティビティを刺激するポータル homepage.excite
カレンダー