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欧米でのインフレ懸念による円債への影響

 昨日、英国立統計局が発表した昨年12月の消費者物価指数は前年比3.7%の上昇となり、前月比で1.0%の上昇と過去最高の伸びを記録した。イングランド銀行は2010年の10~12月期のインフレ率を平均で3.2%前後と予測しており、この数値を大きく上回っているため、今後、英国での利上げ圧力が高まる可能性がある。

 今月4日に欧州連合統計局が発表した12月のユーロ圏の消費者物価指数速報値は、前年同月比2.2%の上昇となり、ECBが目安としている2%弱を2年ぶりに上回った。これは欧州諸国で導入された増税による影響などもあったようだが、エネルギー価格の上昇も背景にある。中国でも温家宝首相がインフレに対して強い警戒感を示すなどしており、インフレ阻止に向けて金融引き締めを強化しつつある。

 原油価格は昨年12月に2年ぶりとなる1バレル90ドル台をつけてきているが、その背景には中国など新興国による旺盛な需要、欧米の景気回復傾向などもあろうが、米国のQE2などにより余剰資金が原油先物に流入していることも大きい。

 日本でも1月11日時点でのレギュラーガソリンの全国平均価格は1リットル当たり135.9円となり、前の週と比べて1.0円値上がりした(石油情報センターのデータより)。これで6週連続の値上がりとなるなど、日本にも影響が出てきている。また、14日に日銀が発表した企業物価指数においても、前年同月比でプラス1.2%と高めの数字が出ており、この上げ幅は2008年11月以来の数値となる。上昇の要因としては、国内の金属や石油関連製品の値上げが指摘されていた。さすがに日本ではインフレ懸念が強まることは現時点では考えにくいものの、海外でのインフレ懸念や、その要因となっている原油価格の上昇などは大きく影響を与えてくる可能性がある。

 日本の債券市場に対してはインフレ懸念による米国債の下落というかたちで影響を受ける可能性がある。18日には2年債と30年債の利回り格差が過去最大に拡がったようだが、この背景にはインフレ懸念も指摘された。米国でのイールドカーブのスティープニング圧力は日本の債券市場にも影響しているとみられ、超長期債は上値の重い展開が続いている。

 債券先物は12月15日につけた直近の安値138円16銭から1月4日に140円71銭まで切り返していたが、米債安などを受けて再び下落基調となってきている。チャートから見て、この流れが継続し直近安値である138円16銭あたりまで下落してもおかしくはない。10年債利回りでは12月15日に1.295%をつけており、ここが大きな目安となる。今後の円債の動きについては、今後の米債の動向に大きく左右される可能性が高く、それには欧米でのインフレ懸念がひとつの要因となりうる。


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by nihonkokusai | 2011-01-20 08:47 | 債券市場 | Comments(0)
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